Tea for...
アラームを全部消して寝て、それなのにぱきっと、朝、いつもより少し早い時間に目が覚めて、家中のカーテンを開けて部屋をまっしろにしてから、本を読みながら、とろとろともう一眠り。
明るくて白い家の中、レースカーテン越しの日差しに、眩しいなあ……と寝返りを打ちながら、健やかだなあと思う。
むしろ体重は増えたのに、会う人会う人に「げっそりした」と言われていたここ1か月だったので、「もう眠ってられない!」と跳ね起きてしまうくらい、しっかり疲れが取れて迎える朝は、なんだか随分と久しぶりだ。
さあ、あたたかい飲み物を淹れて一日を始めよう、とたっぷり寝足りた気持ちでベッドを後にする瞬間、ぽんっと背中にあったバネの調子がようやく戻ったみたいに体が軽い。
ねぼけたままの目と手で、連休1日目は豆を挽き、コーヒーを。
ごりごりという手ごたえと共に目が覚め、それはそれでよかったのだけれど、2日目の今日は、二度寝から目覚めたら、朝の10時。
すぐにカフェインが欲しくて、この間、My little boxで届いたJanat*1のティーバッグの最後の1つを。
以前にも、何度かティーバッグが入っていたことがあり、そのときは、たしかTHE O DOR*2のフレーバーティーだったと思うのだけれど、だいたい月の中でも荒んでいる時期に届くBOXなので、紅茶が入っているのはすごくうれしい。
甘いのや苦いのや、ほとんどミルクみたいなもの。外でたくさんのコーヒーを摂取した後、家に帰ってきて、なにか温かいものを体に収めたい…となったとき、このお手軽さがとても心強い。
お湯を注いで、しばらくしんなりと塩ゆでされたほうれん草みたいに、ダイニングテーブルか床にのびていれば、華やかな香りのする温かい飲み物が出来ているなんて、ティーバッグという発明は素晴らしいと思う。
片手で済むようなその場しのぎの夕食を食べ、這う這うの体で帰ってきた家のダイニングで、もうごはんを食べる気力はないけど……という深夜でも手が伸びる。
アールグレイが2つ、ブラックカラントのフレーバーティーが2つ。計4つ入っていたティーバッグは、連休を待たずして、日々、するすると消えて行った。
トリコロールの縁取りに、元気の湧くぱきっとしたイエロー。
願わくば、カフェイン効果でもう少し起きてられて、なにか楽しいことしてから眠りに着けるといいんだけど……という淡い期待も込めて飲むものの、ジョッキみたいな大きさのマグで紅茶やコーヒーを飲み続けてきた体にはあまりその効果はないようだ。
むしろ、中からじわっと温められて、飲んでいるそばからとろとろと眠たくなる。
ちなみに、ティーバッグがセットされたスリーブは、中の中まで手が込んでいて、猫の足跡と配色のかわいさに、飲み終わった今も処分できずにいる。飼うなら犬派だけれど、モチーフとしては断然、猫派。
そういえば、持ち帰った仕事を終えた連休スタートの0:00も、華やかな紅茶でひとり、祝杯を挙げた。
成城石井で見つけたマルコ・ポーロ。こちらは缶にたっぷりと100g入った茶葉。缶を開けたとき、思ってもみなかった密封方法に驚いた。ほんとに缶詰めみたいに封をしてあるのだ。
プルトップをぐっと引くと、中から当たり前のような顔で茶葉が現れる。
その後の手順はいつも通りで、疲れたときの常で、いつもより濃いめにいれた紅茶で、わたしは深夜に仕事納めをした。
たぶん、コーヒーが熱いシャワーに近いなら、紅茶はほどよいぬるさのお風呂に近いのだと思う。
飲みながら「ほわあああああ」と声にもならない声がもれ、一日が終わったなあと、体中がじわじわ理解する。
他にも、お菓子や食材をしっかり買い込んで、巣籠準備はばっちりでスタートした連休。
あとは、どこかにやってしまっためがねだけ出てくれば、ほんとうに言う事がないんだけどなあ。