ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

久しぶりのエスティローダー

例月よりずいぶん遅れてやってきたMy Little Box。でも、その分とっても豪華で、開けるのが楽しかった。

ときどきあるコラボBOXは、今のところ、毎回あたりだと思う。オリジナルBOXのときも好きだけれど、やっぱりコラボはテンションが上がるのは事実。

今回のエスティローダーコラボは、リップ現品2点入り。

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はじめて自分でお金を出して買ったデパコスのリップが、エスティのいわゆる婚活リップともっと華やかな赤の2本だったし、はじめて買ったクリスマスコフレも、エスティの赤いバッグに入った豪華なコレクションだった。

モノリングサービスがあるので、プレゼントにしたこともあるし、思い入れのあるブランド。そういえば今使っているファンデーションもエスティローダーだな。

ただ、リップ周りは、新ラインのパッケージがどんどんシンプルになってしまって、最近少し離れていたので、ちょっと懐かしい。

1品目は、ピュアカラーエンヴィリップスティックの#213「アンライバルド」。

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10/5に発売されたばかりの新色でちょっとびっくり。すごいなー。

実際の色味は、もっとふんわりしたピンクベージュで、使い勝手がいい感じ。婚活リップのエスティというイメージを裏切らない、優しくて素直なリップ。

なんとなく、そのやわらかさが、冬の服には負けてしまいそうな気がするので、おろすのはもう少し先にしようかなと思っている。

フィルターの加減によっては、こんな感じ。

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これくらい濃い色でもよかったんだけど、赤い口紅は渋滞しているので、ちょうどよかったかな。

ちなみに、このリップスティック、パッケージがぴたっと閉まって、それがとっても気持ちいいので、無駄につけ直したくなる予感がしている。

ポーチに入れずにリップだけバッグに入れたときに、うっかり蓋が外れてバッグの中が大惨事に……なんてことがないのは、すごくありがたいもの。

そして、2品目は、ピュアカラーエンヴィペイントオンリクィッドリップカラー。

個人的にうれしかったのは、色味が、そろそろなにか買おうかなぁと思っていた青み系ピンクだったこと。#402「ピアスドペタル」というマットカラー。

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つけてみた感じは、最近流行りのふんわりとしたマット。なんでマットなのに乾燥してピキピキした感じにならないのかがとっても謎……。

以前My Little Boxに入っていたローラメルシエのマットリップとちがって、こちらは色自体がそもそも濃いのと、1塗りでかなり発色がいいので、塗り方はちょっとコツがいる気がする。

意外にも、つけてしばらくは、ぼかせる余裕があるテクスチャー。マットな質感殺しだけれどグラデーションリップに使ったりすると、いちばん自然なのかなぁ。

しっかり唇全体に乗せると、アメリカの古い映画のメイクアップみたいで、それはそれでかわいい。アイシャドウはあっさりさせて、アイラインとマスカラをしっかりするくらいが良いかも。

今回はポーチもとっても凝っていて、久しぶりにかわいかった。

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ここ最近、ポーチがどんどん簡素化していたのが、実はちょっぴりさみしかったので。

ホワイトベースに深いグリーン、それから差し色のブラウンにゴールド。ファスナーやボタンがゴールドなのって、それだけできゅんとしてしまう。

他にもポーチと同じ柄の小さなミラーが入っていたり、おなじみのヘアマスクが秋らしいパッケージで入っていたり。

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今月は、長年なんとなく続けていたいろんなサービスを、ちょっと思うことがあって、びしばし片端から解約したのだけれど(とうとうhuluもやめた)、これだけはまだしばらくやめらそうにないなぁ。

土曜日の朝、チャイムが鳴るしあわせとしては、安すぎるんだもの。

 

日々のごはん

この一週間くらい、家でごはんを食べている。散々外食し倒した春夏が過ぎ、なんとなくきちんと家で食事をしたくなって。

ずっとぼんやりしていたカーペットとソファーとローテーブルの最適な配置をようやく見つけて、ローテーブルでも、快適に食事ができるようになったせいかも。そういえば、ダイニングテーブルは最近、あんまり使っていない。

特に朝ごはんは、「ちゃんと作って食べなきゃ」と思うと腰が重くなって食べないというのを繰り返していたので、手抜きでいいから、ともかく朝ごはんの時間にちゃんとなにか家で食べようと。

というわけで、昨日の朝ごはんは、インスタントのしじみのお味噌汁とおにぎり2つ。今日の朝ごはんは、チョコチップマフィンとクノールのポタージュ。

写真には写っていないけれど、バターをたっぷり落としたバナナトーストも食べた。

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クノールカップスープは、昔からコーンポタージュより、こちらの白いポタージュの方が好き。スジャータのコーンスープは、粒なしの方なら、永遠に飲めるくらい好きなのだけれど。

ちょっと小さめのマグカップはMy Little Boxのもの。

去年のだったか、一昨年のだったか。濃いグリーンの縁がかわいくて、コーヒーだけじゃなくて、白いスープも似合う。割れにくい素材なので、きちんと生き残っている。(ちなみにいちばん最近来たピンクのものは、先日夜中に帰って洗い物をした際に、早速割った)

明日の朝も、このカップスープに、卵を買い足したのでラピュタトーストを作って食べる予定。

卵は、今日のお昼に突然、鶏そぼろ丼が食べたくなって買った。ちょっとジャンクな味がする、すき家風のやつ。生姜と醤油とみりんと出汁で鶏ひき肉を炒めたものに、最後、卵黄を乗っけて食べる。ネギと細切りの海苔を散らしたかったけど、買うのをすっかり忘れていた。

 

最近、我が家はこれまでなぜかあんまり作らなかったメニューを作って食べることにはまっていて、ある日の晩ごはんは、いなり寿司を。これは恋人作。

https://www.instagram.com/p/BoosuCxAUoi/

たくさん油揚げが手に入ったとのことで、大量消費メニューの定番として、子どもの頃よく食べたらしい。

わたしの家では、たぶん一度か二度しか出てこなかったメニュー。うどん屋さんに行くと、2つだけついてくる食べ物……というイメージだったので、あまりにたくさん並んでいてびっくり。

お米も少なめで、とってもコンパクトなサイズ感で、結局その日のうちに、ぱくぱくほとんど食べてしまった。

餃子や春巻きを作るのと同じ要領で楽しそうだし、次はいろんな具を混ぜ込んで、わたしも作ってみようと思う。自炊って、しない時期はぜんぜんする気になれないけど、一度やると急にハードルが低くなるから不思議。

来週末も、きっと初めてのなにかを作る気がしている。

数年に一度のブラウン

何年かに一度、ブラウンが流行ると、秋支度がいつもと違うなぁと思う。

なんというか、ブラウンはベースカラーなので、差し色の流行り方とはちょっと、ワードローブに与える影響力が違うのだ。

ブラックやグレーが流行っている年(というか、ブラウンが流行っていない年)は、そんなにガラッと変わったなという感じがしないし、ネイビーが流行ったときも、マイナーチェンジという感じだった。

でも、ブラウンだと、秋に向けて買い足すものがガラッと変わってくるし、手持ちのものを合わせても、なんだかぜんぜん別物みたいに思える。

ワンピースやスカートも、ずっとブルーやグリーンのものばかり買っていたけれど、ブラウンに合わせると思うと、もう少し温かみのある色が欲しくて、ぐっと暖色系のものが増えた。

https://www.instagram.com/p/BnNuSnhFvDF/

タイトなのに体のラインを拾わないというなんともふしぎなスカートは、ミモレ丈なので、ショートブーツだとほんの少し肌が出て、その分、軽さもあって使いやすい。

この日は、雨がぽつぽつ降る中、オールブラックのコンバースを合わせて歩いた。もちろんヒールを合わせると、きちんとした印象になって、それはそれでイメージどおりのスタイリングになるし、ほんとうに出番が多い。

逆に、青みピンクのスカートやワンピースは、ぐっと出番が減ったなぁ。色味的には、相も変わらずとっても好きなのに、なんとなく、ブラウンと合わせるとスウィート過ぎる気がして。

https://www.instagram.com/p/BnNuQVVlZJl/

このデニムのポシェットも、数年ぶりにこの秋は使っている。ブラックやネイビーの羽織ものと合わせると溶けてしまって、なんだかぴりっとしなかったのだけれど、ブラウンやキャメルに合わせると新鮮で。

COACHのショルダーバッグは、はじめて自分で買ったバッグなので、長財布が入らないサイズ感や、レザーのお花モチーフがついている甘さ過多なところも含めて、「もう使わないかもなあ」と思いながらも、手放せずにいたもの。

ブラウンにだったら、ちょっと懐かしいテイストの小物を合わせるのも、かわいい気がして、今年はちょこちょこ復活させている。

去年、「やっぱりブラックを買い足せばよかった……」と少し後悔していた(でも形はとっても気に入っていた)ダークブラウンのショートブーツも、今年になって急に、去年の不信感が申し訳ないくらい活躍している。

もう一足買ってもいいと思っているくらい。我ながら、単純だなぁ。

ブラウンがとっても新鮮で、あれもこれもかわいいと買ってしまいそうなのだけれど、きっと次にまた流行るのはかなり先の話な気がするので、それを自分にいい聞かせながら、更なる散財欲をやり過ごしている。

 

 

ここで食べたいオムライス

行ったり戻ったりしながら、日々の記録。

今年は、夏の間に行けなかった、日比谷公園のビアレストラン。数年後しにおいしそうだなあと思っていたオムライスまでたどり着いた。

https://www.instagram.com/p/BoouCISAeEs/

それにしても、前の日記で、テラス席には興味がないと書いたそばから、ここは全席テラス席のお店。そもそも特段熱心に好むわけではなくて、決して嫌いなわけではないし、ここはなぜか真夏でも快適に過ごせて好き。

夏を逃して、今年は行かずじまいかな……と思っていたんだけれど、残暑に滑り込みで。まだノースリーブでもいられるような秋の初めに行ってきた。綺麗な秋晴れで、少し吹いている風がべたっとしてなくて、例年、うるさいくらい鳴いている蝉も、さすがにもういなくて。

ああ、暑さを残っているとはいえ、もう夏ではないんだなと思いながら、いつもと同じもので乾杯を。

https://www.instagram.com/p/BoouNW3AJZf/

ビアレストランなのに、ここ数年は、毎回スミノフのレモネードを飲んでいる。何年か前に、ここに来る前に日比谷の映画館で『ミニオンズ』の映画を観たせいだと思う。陽気な黄色がかわいくて。

20代はじめの頃は、もっとがんがんお酒を飲んでいたのに、最近はぜんぜん量を飲まなくなったので、ビールにたどり着けないまま終わることも多い。

でも、毎年食べるこのメニューは、ぜったいにビールが欲しくなる味。

https://www.instagram.com/p/BoouHZzAowu/

フィッシュ&チップス。レモンをしぼって、ビネガーを垂らして。その昔、イギリスに旅行をしたときに、わたしは幸運なことに(?)一食目がこちらと、なんだかよくわからないポタージュスープで、どちらも悪魔的においしかった。

「イギリス料理ってまずくないのでは?」と思って以来、好きな料理。その頃はまだビールが飲めなかったので、大人になってビールと共に食べるのを楽しみにしていた。

ふわっかりっとした魚と、ともかく細切りのポテトの組み合わせも完璧。ここのポテト、細切り派にはぜったいにおすすめだと思う。地元の映画館で食べるポテトか、こちらかというくらい理想的な細さ。

そして、こちらも毎回頼む生ハムのピザ。

https://www.instagram.com/p/Boot7udA_BM/

最近は断然、ピザ生地はもっちり派なのだけれど、大学生の頃、妹とふたりで住んでいたとき、永遠に薄いピザを焼いて食べていたことを毎年このテラス席で思い出す。

市販の薄い生地に、バジルペーストを塗って、ものすごく細くスライスしたブラウンマッシュルームと、たっぷりのチーズを載せて焼いて。

これは、わたしたちの東京で見つけた大好物のうちのひとつだったのだけれど、一度、ふたりで帰省したときに、両親に焼いてあげたら、「なんだか歯磨き粉みたいな味がする」と言われたっけ。

このピザ生地自体は、薄いけれど、なんだかちょっとパイのようにしっとりしていて、ほんのり甘い。すごく不思議な触感で、毎年「こんなに???」と思うくらい、贅沢に生ハムが載っていて、あまじょっぱさのバランスが最高においしい。

これに、ソーセージの盛り合わせを頼むと、いつもだいたいちょうどいい感じになってしまうのに、この日はほんの少し余裕があった。映画館で食べたポップコーンがなかったせいかもしれないし、朝ごはんを食べずにやってきたせいかもしれない。

ということで、ずっと気になっていたけど、あえてこちらのお店で食べなくても……とリストから外し続けていたオムライスについにたどり着いた。

https://www.instagram.com/p/BoouCsFAT1z/

これが大正解!

見た目のクラシックな佇まいからは想像できないくらい、卵がやわらかくてとろっとしていて。薄焼きでしっかり巻かれた卵なのに、どうしてそんなにとろけるの? とびっくりする食感。

鮮やかなケチャップ・ソースはきりっと酸味があって、中に包まれているケチャップライスも、べちゃっともパラッともせず、ほんとうに適正な食感で。

シェアして食べながら、「これはぜんぜん一人一皿食べられた」と力強くうなずきあってしまった。

 

いつ来てもなにかイベントをやっている公園は、この日もなんちゃらフェスティバルをやっていて、その熱気を遠巻きに眺めながら、おなかいっぱいで少しだけ散歩をする。

横断歩道を渡って、東京ミッドタウン日比谷をひやかしたり(リュックを見た)、シャンテをひやかしたりして、いい休日だった。

 

 

2017年の夏の忘れ物

土曜日。

秋らしいとても天気のいい午後、一年越しで去年の夏に読みさしたままだった本を読み終えた。

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横浜で時間を持て余したときに読み始めた本で、熱いコーヒーと、フォトジェニックなフォンダンショコラを待つ間に、2章だけ読んでなんとなく続きを読めずにいた本。

フォンダンショコラは、みなとみらいのチョコレート専門店でVANILLABEANS*1というお店のもの。暑い日だったので、ソフトクリームやショコラッテとも迷ったのだけれど、あまりに綺麗な見た目に惹かれて、初志貫徹で注文を。

https://www.instagram.com/p/BYhZV1KgKHx/

上には濃厚なアイスクリームがおっきなスクープで乗っているので、冷たいもの欲も楽しめて、結果的に大満足。

もちろん、ナイフでフォンダショコラ部分を割ると、とろっと温かいチョコレートが溢れてくるので、動画で撮りたくなること必至。

これ、温めずに食べてもチョコがみちみちっとしてて相当おいしいんだろうなあ……と思いながら、とろとろのチョコレートにアイスを絡めながら食べた。

まわりに散らされたフランボワーズとピスタチオも、かわいいだけじゃなくて、とてもおいしい。

https://www.instagram.com/p/BYhZYmtgR1A/

コーヒーがあればもちろんよりしあわせ。でも、この一皿だけで、温かいも冷たいも甘いもすっぱいもあるので、完全にしあわせになれる。

海の気配を感じながら読んでいた本は、まったく海には関係のない、どちらかというと無機質な匂いのするこちら。まだ読んでいない森博嗣さんの作品を見つけてうれしくなって買って、すぐの週末に持って出かけた。

 

銀河不動産の超越 Transcendence of Ginga Estate Agency (講談社文庫)

銀河不動産の超越 Transcendence of Ginga Estate Agency (講談社文庫)

 

そういえば、去年の夏は再読も含めて、森作品をひたすら読んでたなぁ、と懐かしく思い出す。

夜の約束まで2時間程度ぽっかりと空いた時間で、チェーンではないお店でコーヒーが飲みたくて、ぐるりと歩いて見つけたお店で、硬質なのにのんびりとした小説を読みながら、穏やかなひとときを過ごした。

お店の真ん中の大きなテーブルで、それぞれ一人の時間を過ごしているお客さんの一員として。

https://www.instagram.com/p/BYhZc2UA_0t/

その時間がなんだかしあわせ過ぎて、帰ってからはまったく続きを読む気になれず、そのまま一年という時が経っていた。

今日はお昼外に出て「ああ、もうまったく完全に2018年の夏は終わってしまったんだなぁ」と思ったら、急に去年の夏に置き忘れたこの本を読みたくなった。ふしぎ。

主人公の男の子が、いい家に住んでるんだよなぁ、ということ以外すっかり忘れていたので、急展開に後半びっくりしつつ、ようやく読了。

夏は終わった、なんてもう1か月半も前に知っていたことを、ようやく実感としてしみじみ感じながら、本棚にしまった。

それ以外にも、何度めかの『ダンス・ダンス・ダンス』(上下)や、たぶん2度めの『はだかんぼうたち』、そしておそらく3度めの『号泣する準備はできていた』など、するすると本を読んだ土曜日。

新しい本は夏にいくつか読んだので、またそれは別のときに。

 

 

3時間かけて、シャンプーを

今日は寒くておどろいた。厚手のスウェットにタイツもしっかり履いていたのに、風が冷たく感じて、ずっと会社に置いていた(今年の春から!)コートを羽織って帰宅。金曜日の夜は、映画を観てスタート。悪くない。

そんなあっという間に過ぎていく秋を追いかけて生きている。もう10月も20日なのか……そりゃ寒くもなるよなぁ。

ある日。暦上ではとっくに秋なのに、まだ少し早足で歩けば汗ばむ気候だった頃。久しぶりに昔住んでいた街のヘアサロンに行った。

軽くなって、信じられないほどつやつやになった髪で、気になっていたカフェへ。

https://www.instagram.com/p/Bootb8sgiRX/

雑然とした駅の近くのビルに入っているお店で、以前来たときには満席で入れなかったので心残りだったところ。

雨だったせいか、土曜日の3時というかなり混み合う時間帯に、するっと入れて遅くまでやっているランチを食べられた。

だいたいこういうランチのときに、わたしはパスタというものが特段好きではないので、オムライスやカレーを頼みがちなのだけれど、メニューにがっつりお肉があったので喜々としてそちらを。

もちろんお肉は間違いなくしあわせで、ミディアム・レアに焼かれたお肉の下に敷かれているマッシュポテトがまた、とんでもなくしあわせな口触りだった。

ぼてっとしたフライドポテトよりも、マッシュポテトの方がだんぜん好きかも、と気づいた瞬間。もちろん、カリカリした細身のフライドポテトは大正義なわけだけれども。

https://www.instagram.com/p/BootgelgYuu/

温められたスキレットの中で、マッシュポテトは最後まであつあつで。

壁に向き合って食べられる一人がけのソファー席で、のんびり次の予定まで時間をつぶしながら、隣の席で喋っている人たちの話を聞くともなしに聞いたりしていた。のんびりした雨降りの午後。

テラス席にはあまり興味がないので、カフェはだんぜん雨の日だなぁ、と思う。雨の日に外ではしのしの降っているかしらと思いながら、暖かくて少し雑然としている店内で、温かい飲むものをちびちび飲むのがしあわせ。

https://www.instagram.com/p/BootP6HAErg/

ごちゃっとしたインテリアもすべてかわいくて。入り口のところだけ、写真を撮った。

 

ちなみに、この日髪を切ったのは、その街に住んでいた当時ずっと通っていたところではなく、ぜんぜん別の新しいところ。

それが、引っ越してから何年もヘアサロンジプシーをしていたのが嘘のように、仕上がりのときに鏡を見た瞬間に「次もここに来よう」と思った。

前にこの街で通っていたところもそれはまぁ、とても素敵だったのだけれど、いかんせん高すぎるのがネックで。他にお金を使うこともない大学生時代には娯楽として払えたけど、今は他にも散財しがちなのでちょっと躊躇するお値段。

それにしても、カラーもカットもトリートメントもしてもらって、そのどれもが素晴らしくて、ほんとうに満足だったのだけれど、でも思った。

結局わたし、誰かにシャンプーをしてもらうために、この金額を払ってるんだよなあ、と。頭の凝りもほぐしてくれるような熱いお湯とリズミカルな手付きとに、ふわふわと凝った肩までほぐれていくのが本当に気持ちよくて。

わたしはあんまりヘアサロンというところが得意ではないのだけれど、たぶん、はじめて近所の美容院ではなく、少し遠出をして街中のヘアサロンに行った15歳のときから、3時間かけて、ただシャンプーされる瞬間のためだけに鏡の前に座り続けている。

 

飲んで、食べて、ころがって。

休日。

三連休は、思い立って電車に飛び乗り、ワインをひたすら飲み続けるお祭りに行ってきた。試飲用のグラスを購入すれば、各ブースで試飲し放題。わたしはあまり量は飲めないのだけれど、少しずつたくさん試せるのがうれしくて、ちょっと飲みすぎた。

秋になってしばらく経つのが嘘みたいに暑い日で、合間に挟んだぶどうジュースがまた、夢のように瑞々しくておいしかった。

https://www.instagram.com/p/BooiLrSAZpb/

日陰にシートを敷いて寝転がると、ぐんぐん雲が流れる青い空が広がる。ずっと心地よい風が吹いているのも手伝って、思わずそのまましばらく眠ってしまった。郊外で昼寝なんていつ以来だろう?

地元のお子さんたちが銘々飴を舐めながら、ぺたぺたと足音を鳴らしながら駆けていくのを横目で見つつ、のんびりと酔いを覚ます。

ワイン以外の屋台もたくさん出ていて、「悪酔いしないように」というのを言い訳に、気になるものは片端から食べて回ったのもいい思い出。

カルビ串、ハーブソーセージ、からあげ、クレープ、たこ焼き……などなど。合間に、サービスで頂いたクラッカーやぶどうも食べた。

いちばんおいしかったのは、ワインを待てずに食べ始めてしまった牛肉のたたき。夢のようにおいしかったなあ。

https://www.instagram.com/p/BooicF4gNdP/

まわりで宴会をしている方たちの様子もなんだかお花見みたいにくつろいでいて、ちょっとふしぎな感じだった。とってもにぎやかなのに、しっかり地元のお祭りで。

あまりにたくさん飲んで食べたので、晩ごはんは、宿の最寄り駅のスーパーでおつまみを買って持ち込んだのも、なんだか合宿みたいで面白かった。ここ数年は、食事付きのプランにすることが多かったけれど、フリーなのもいいな、と。

ぐだぐだとオールスター感謝祭を見ながら、畳の上でごろごろして、お正月やお盆みたいな夜。

 

発車時間ぎりぎりに、えいやっと飛び乗った特急で運良く席を見つけられたり、逆に、乗り換えがうまく行かなくて、あっという間に暮れていく初めて来る街の景色を30分も眺めていたり。

すべてが行き当たりばったりで、それがとても身軽な旅だった。

特にお土産らしいお土産も買わなかったけれど、ワイングラスがそのままお土産だし、千円札を崩すために、駅で買って、結局飲まなかったバナナ・オ・レも、ワインといっしょに冷蔵庫に眠っている。