ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

Wish List

またしても、週末。来週からぱたぱたと予定が入っているので、今週末は心行くまでだらけて過ごした。

家でパソコンを開いていると、なんとなくネットショッピングのサイトなどを覗いてしまい、怒涛の舞台散財が終わってしまったら、ようやく物欲がわいてきて、でも、もうおおかた春は終わりかけていて、それで少し困っている。

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今欲しいのは、例えばレモンイエローのカーディガン、ラベンダー色の薄手のニット、太いピッチのボーダーのスカート*1ギンガムチェックのワンピース、ツイードのジャケット。それから、ラインが入ったトラッドなニット。

ウィッシュリストを作ったら、冬とは違って、ちょっときりがない。

でも、どれも、夏の溶けそうな日差しの中でまといたいわけではなくて、朝と晩にはまだ少し薄手のコートが欲しくなるような、そんな春の内にぜひとも身に着けておきたい。

夏になると、ともかく肌触りがいちばんで、汗をかいてもその端から乾いていく、さらっとしたシャツやブラウス、と言ったものばかりに手が伸びてしまう。

 

暑さと寒さには勝てないこらえ性のない人間なので、ほんとうは、この時期がいちばん服を選ぶのは楽しい。

なのに、まだ寒かったころに買ったスウェードの7分丈のコート、緑色のてろっとしたワンピース、それから無地より遊びがあり、花柄ほど柄々していないところが気に入ったショートパンツ。それくらいしか、今年の春は新しい顔が増えていない。

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もともとあまり得意じゃなく、働くようになってめっきり身に着けなくなったショートパンツだけれど、その分、これぞ休日という感じがして、心躍るアイテムになった。

とろっとしたスカイブルーとクリーム色がバカンスっぽく、素足にちょっとごつめのサンダルを合わせて、なんて組み合わせは、穿いているだけで心浮かれるコーディネートになること間違いなしである。

ぴたっとしたラインのものはやっぱり苦手だけれど、こういう裾が広がっているタイプなら、ミニスカートのような気持ちで穿けるから好きだ。

10代の頃はスカートなんて制服以外では、ほとんど穿かなかったのに、20歳が見えた頃から圧倒的にスカート派になって、ワンピースが普段着の大ブームに乗り、それが落ち着いた後も、すっかりスカート派のままである。

隠すよりもかえってスタイルが良く見えるし、きちんとしたシルエットになるので、ここ数年はもっぱらタイトなものを買い足していたけれど、今年は久々にふんわりとした気分。

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それもあって、今年の春は、一昨年の春(!)に買った桜色のスカートをよく穿いた。アシンメトリーで、重ねた布が透ける素材で、ちょっと丈が長くて、都会の人魚みたいなスカート。きれいだなあ、と思ってセールで衝動買いしたものなのだけれど、買った当時には上手く穿きこなせなかった。

結局、丸2年出番がほぼなく、今年の春、ようやく活躍し始めている。

 

春は意外と風が強い季節なので、歩くたびにふわりふわりと裾がなびいて、わたしは「スカートを穿くと、歩いてるって気持ちがするでしょう」という、高校生の頃、繰り返し読んだ本の一節を思い出す。

その当時は、制服のスカートでざくざくと通学路を歩きながら、わたしにはちっともその感覚がわからなかった。今ならわかる。あの頃は、なんて安易な、と思ったラストの幸福さも、わかるようになってきた。

 

変わることもあれば、変わらないこともあって、となりで洗い立ての匂いで揺れているのは、5年前(!)に買ったFREE'S SHOPのニットカーディガン。

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これは、手に入れた年から、困るとこればかり羽織っていた。

透かし編み、というのか、こういう編み方が好きなのはずっと変わらず、単純に好みとして、夏になると手が伸びる。袖も7分丈、丈も膝上までとかなりきちんと服を着ている丈なのに、風通しが良く抜群に涼しいところも、8月にすらしっかり頼れて、とても頼もしい。

ばたばたと生き方が雑なので、ほんとうならば、こんな服はすぐにどこかにひっかけて1年でダメにしてしまうはずなのだけれど、この服を着続けられているので、同じくダメにしてしまいそうなレースも、きっとなんとかなるだろう、と買っていいことにしている。

 

服は不思議だなあ、と思う。直観で「欲しいな」と思ったものは、飽きるほど着倒しても、流行じゃなくなっても手元にあるし、そのときは、あまり纏わなかったものは、意外にも付き合いが長くなる。

だからわたしは衝動買いを信じているし、逆に、「欲しいな」という衝動が起きないものは、買わなくていいというラインの引き方をしている。

土曜と日曜、連続で朝起きた瞬間に洗濯機を回し、必要に迫られて買った服はつまらないなあとがっかりした。その中でも気に入っているものはあるし、信頼しているものだって何個かはあるけれど、やっぱりときめきのない服は記号的だ。

でも、たとえばストライプのシャツに白いスカート、みたいなファッションが、どちらかと言うまでもなく、わたしは好き。たぶん、かなり好きだ。

 

これからは、長く着たいシンプルなシャツとか、ずっと穿きたいしゃんとした素材のスカートとか、そういうものをぜひ”衝動買い”していけばいいのか、と思いながら、でもまずはダイニングテーブル、とパソコンの画面を閉じる。

一目ぼれしたときに「スペースが……」と日和ったそれが、ずっと心のどこかにひっかかっていて、まずしなきゃいけない”いい衝動買い”が、もう1年も待っている状態なのだ。

もうずっと、ウィッシュリストの一番目に載っているそれが、我が家に届いたら、もしかしたらこの散財欲は消えてしまうかもしれないけれど。それもまた楽しい、かな。

*1:タイトは見飽きてしまったので、ぜひフレアで欲しいのだけれどタイトと違って見つからない……!