ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

Sleeping Saturday

4月も、半分。月並みな表現しか出てこないくらい、時間が飛んでいく。毎週毎週、週末を心待ちにしているのは働き出して何年目になっても変わらず。

今日は朝起きられたら映画に行くつもりだったけれど、楽しみすぎて5時過ぎに起きてしまい、もうちょっとだけ眠ろうと思ったら次に目覚めたのは11時過ぎだった。

映画は断念して、珍しくだいぶ荒れている家を片付ける。

ソファーに収穫だけされていた洗濯物をきちんと畳んでしまいながら、数年ぶりの映画をBGMとしてかける。 

この間、舞台を観てそれがすごくよかったので、久々に映画の方も観たくなって。やっぱり1の方がラストのスカッと感が高くて好きだけれど、こちらもちゃんと面白かった。

キッチンの片付けと朝ごはんはお手伝い程度に。

あたたかいサラダにするというので、きのことパプリカ、それから小さく切った鶏肉をオリーブオイルと塩コショウ、そしてほんのちょっぴりの醤油で炒め、それが終わったらパンをあたためる。

昨晩から練習していた成果が発揮されたスムージーも飲んで。

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なんでも、ほんとうはもっときれいに3層に分かれるらしいのだけれど、これくらい曖昧なマーブルもかわいい。

とろっとろのスクランブルエッグとかりかりに焼いたベーコンも含め、朝ごはんに食べたいものがすべてそろっている食卓で、最後の一口を何にするかたっぷり悩みながらゆっくりブランチをとったらお昼過ぎ。

ごはんの間に回していた洗濯物を、『水曜どうでしょう』を見ながら干して、お風呂に入ったらお昼寝。

明るい色のヒールが欲しいなあとごろごろしながら、雑誌をめくる。のんきすぎる土曜日。

録画していたいろいろな第一話を消化して、引き続き録画するものを精査。平日にも録画していたものをたくさん見たのだけれど、何を見たのか忘れてしまった……。一行だけでもメモっておかなくちゃ。

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ゆっくりネイルも塗り直して、久しぶりに淡い色の爪に。その代わり、ペディキュアはぱっきりしたピンク色に。

My Little Boxに入っていた乳白色に本の少しピンクをたらしたような#TOUTE NUDEは、昔ペンパルの子からもらったものにすごく似ていた。そういえば、あの子もフランスの子だったなあ。

晩ごはんは、桜の塩でおにぎりを作った。春の味のおにぎり。

餃子を焼いて、わかめのお味噌汁とブランチの残りのサラダで、ずいぶんと楽ちんなごはん。

何をするでもない週末に焦がれている内に、あっという間にゴールデンウィークの背中が見えて来たなあ。

先週まではまだロングダウンを着ていた日もあったのに、今週は日中、スプリングコートすらいらなかったくらい。

何年か前は、既にこの時期半袖を来ていた気がするけれど、今年はそこまではいかなさそう。

春が好きなので、もう少しこの季節を堪能したいな。

 

4月1日

春のはずなのに、まだ分厚いコートが手放せない朝と夜が続く。気温的には十分あたたかいはずの日でもなんだかまだ、コートを置いて出るには少し空気が冷たい。

気の早い桜が職場の近くで咲き始めるのを見て、今日もふらりと歩いた近所の道でしっかりとピンクに染まった並木を見た。

なのに、家でもなかなか暖房が切れなくて、1月いっぱいでヒーターをしまってからの戦いが意外と長い。

年が明けてから外出続きだった土曜日、久々に丸一日家に。日曜日はできるだけ家にいようとがんばるけれど、その分、土曜日に外に出ることになるので珍しいスケジュール。

朝ごはんはfroosh*1のスムージー。

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出張の時に空港で右側のマンゴー&オレンジを朝ごはん代わりに飲んでから、ちょくちょく飲んでいる。今回は店頭でセールになっていたので、いつもはかわない苺フレーバーも。

バナナとグァバも入っているので、色はちょっとくすんだピンクなのだけれど、ちっともくすみがない華やかな味。割とメインでちゃんと苺の味がする。

朝からバタバタと用事を済ませにでかける恋人を見送って、フィギュアスケート世界選手権女子FPの結果と、昨日驚いたまま寝たAKB総選挙辞退陣のリストをベッドの中でチェック。

どちらも昨日好きになったような気持ちでいたけれど、もう10年以上ゆるくではあるものの追いかけているんだから、そら隔世の感もするわ…としみじみ思った。

 

ほんとうに何一つ予定がないので、宅急便の再配達をすべて受け取り、ものすごく久しぶりに映画『ミーン・ガールズ』を見ながらアルフォートを食べる。 

リンジー・ローハンも最初にかわいい! と思った『ファミリー・ゲーム』のときからは随分違う場所に今はいる。

この映画に出ていた子が順番に「期待の若手女優」になっていってうれしかったなー。

最近、何かにつけ青田買いをする気力がなくなっているのだけれど、やっぱりまだ原石の段階で見ておくというのは面白い経験だと思う。

もうちょっと気持ちを前のめりにしなくちゃ。

 

お昼ごはんは、お花見で出ていた屋台で買った焼きそばと、ここ数週間食べたかったベーグルという謎の組み合わせ。

その後は半分眠りながら、今更本棚に揃った『ビブリア古書堂』の第2巻を読む。平日ぱらぱら読んでいたのだけれど、ようやく読み終わった。ドラマになったときにぱたりと読むのをやめてしまったのだけれど、やっぱり面白いなー。

今は第3巻を読んでいる。

ここ最近、なんやかんやで毎週末、何かしら本を読んでいるなあ。

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恩田陸さんの本できちんとオチが欲しい人にオススメな『消滅』と、江國さんの新刊『なかなか暮れない夏の夕暮れ』は先々週末に一気に読んだ。

恩田さんは新刊のひとつ、地図の本もいっしょに買ったのだけれど、なぜか買いそびれていたこちらの方がだんぜんよかったな。個人的には。

好きな作家さんの新しく読む本が面白いと、それだけで生きていける気がする。次の本が出るまでがんばらなきゃ、と思う。

 

晩ごはんはこの冬(もう春?)最後かな、と思いながらお鍋いっぱいにクリームシチューを作った。ミステリーと村上春樹さんを読むと、どうもわたしはシチューを煮込みたくなる。

できあがったシチューをよそおうとしたとき、昨日の晩、「また割ってしまった……」と恋人が落ち込んでいたボウルを見つけた。

よくよく聞くと、割ってしまったのは上京してしばらくして帰省したときに、祖母から分けてもらったどんぶりで、なんだそれならもう十分お勤めは果たしたやつだよと、ちゃんと話を聞かなかったのを申し訳なく思ったり。

恋人はペアで買った食器をかなりの確率で割る(!)というジンクスがあり、それでまたへこんでいるのかと思ったのだけれど。

そりゃあね、と思う。飾っておけば壊れなくて済むのだろうけれど、わたしは気に入ったものはどんどん使いたい。だって大事に飾っていても、割れるときには割れてしまうし。

というわけで、割れたと勘違いしていたボウルにたっぷりシチューをよそい、男子FPを見ながら晩ごはんを食べた。

もっとも、わたしの方は、あっという間にあまりの熱い試合に、シチューを食べる余裕はなくなったのだけれども。

昔の選手が好きだし、昔のスケートが大好きなのは変わらない。でも、やっぱり生で見ると、スポーツはいつでも「今」がいちばん面白い!

ものすごくいい試合を見せてもらいました。ありがとうございます。

 

のんびりして、久々にスケートで熱くなって、でもまだ土曜日。トラピストクッキーを食べながら、本の続きでも読もうかなぁ。

https://www.instagram.com/p/BR2QAr6AF3_/

4月1日、エイプリルフールの嘘みたいに平和な一日。これがずっとほんとでありますように。

 

凍らせた小さな魔法

揃えているわけではなくて、いつのまにか増えているメーカーやブランドのもの、というと最近の我が家はこちら。

BRUNO*1のキッチングッズ。たぶん今いちばん有名なのは、おしゃれなホットプレートだと思う。あれ、たしかに欲しくなるもの!

でも、我が家に集まってくるのはどちらかという小粒な便利グッズがメイン。

その中でも抜群にちいさくて、でも、あるとなしとでは大違い! なのがこちらのアイスキューブ。

https://www.instagram.com/p/BQ9nGXGAG74/

濃いピンクとしっかりしたパープル、そして淡いブルーの3色のキューブが、ぎっしりと小さな箱に詰まっている見た目がかわいくて衝動買いしたものなのだけれど、これが思いのほか便利で重宝している。

冷凍庫で凍らせて、ほんものの氷代わりに使うのだけれど、とっても便利!

お酒とお水以外の飲み物は、氷が融けてぐずぐずになってしまうのが苦手で、大概一気に飲み干してしまうのだけれど、これがあればそんな心配はいらない。

氷が融けるのを気にせず、ゆっくり飲みたいペースでグラスを傾けられるのがとてもいい。

フルーツ型だったり、ブルー系の色でまとめられたものだったり、何ver.かあるみたいなのだけれど、このいかにも小さな女の子がよろこびそうな配色のものは、クリスマス前のPLAZAで見つけた。

https://www.instagram.com/p/BQ9nBfTg8xA/

そのディスプレイが華奢なシャンパングラスに浮かべたもので、そのせいか、うちでもときどき買ってきたばかりのワインに入れてみたりする。

キッチンから料理を運んでいる間にちょうどよく冷えるので、クリスマス以降、何かとワインを買うことが増えた。

もっと邪道(!)な使い方としては、冷蔵庫にビールを冷やしてなかったときにビールに入れるのもオススメ。

透明の液体に入れるのがいちばんきれいだけれど、いちばんよく使うのは、冷たいカフェオレを作るときかもしれない。氷が融けた分、上の方が水っぽくなったカフェオレはとても悲しいから。

https://www.instagram.com/p/BQ9nJi7gYll/

パーティーを促すパッケージにつまった12個の小さな魔法が、圧倒的に日常を円滑にしてくれている。夏になったらもっと重宝しそうだなあ。

それにしても、BRUNOのものはほんとうにかわいい!

数年前に買ったセラミックのココットセットも、カラーリングがともかくきれいで、ヨーグルトにも小さいおかずにもちょうどいいサイズでがんがん使っている。

入っていた化粧箱がとてもかわいかったのだけれど、あまりに使い勝手がよくてその箱にしまうタイミングはもう二度とこなさそう。

最新の電化製品や大型の家具によってもたらされる快適さもあるけれど、こういう風に「あってもなくてもいい小さなもの」こそが日常に魔法をかけてくれる威力があるのだと、こちらのブランドのロゴはいつも教えてくれる。

 

ラクレット分の休息

ある平日。

珍しく平日の夜にプライベートな予定がぽんっと入った日があって。珍しいシチュエーションにわくわくしながら、誘い合わせて同じ電車に乗った。

平日の夜の予定はきちんと決めていると、たのしみなものの「時間までに終わるかな……」ときりきりするので、こんな風に突然入る予定は身軽でただたのしくて、とてもいい。

せっかく女子だけなので、この日はチーズだらけの晩餐をしに。

以前、チーズがおいしい個室のあるお店を訊かれておすすめだけしたところがおいしかったからと、お誘い返しを受けたのだった。

数週間前に猛烈にラクレットが食べたくなり検索をかけたものの、まだ行けていなかったところなのでうれしいー。

駅から少し歩き、「もうそろそろかな?」と思ってからもうしばらく歩くと、にぎやかな表通りから少しだけ入ったところに建つ雑居ビルの中にひっそりとあるお店。

https://www.instagram.com/p/BRgPRXNAFFO/

なにもかもおいしかったけれど、おなかがぱんぱんな状態でもするすると食べられてしまったカルボナーラがいちばん印象に残っているかも。

家でおいしく作るのはちょっと大変だし、外でイタリアンを食べるときには、だいたいチーズたっぷりのピザを頼むので、実はあんまりカルボナーラを食べる機会ってない。

嫌いなわけではないし、むしろどちらかというと好きなのに、いつも2番手だから選ばれないメニューというのがある。

たとえば、今日はあげもの定食にしよう、と思ったときにからあげとトンカツだとからあげを選んでしまい、今日こそはトンカツを! と決意して行った日も、季節限定の文字に惹かれてカキフライを選んでしまう、みたいなこと。

カルボナーラは、わたしにとってそういうメニューのひとつみたいだ。

でも、このカルボナーラがほんとうにおいしくて! なんというのだろう、変にクリーミー過ぎないといえばいいのか、ちゃんとチーズの味がしっかりする。パンチの効いた味。

パスタで食べるチーズもいいなあ、と思うおいしさだった。

 

ほかにも、節度を忘れてチーズ三昧。

https://www.instagram.com/p/BRgPWemAlVK/

ラクレットを頼みつつ、我慢できなくてチーズフォンデュも追加でオーダー。

見た目よりもふんわりしたバゲットに、いつ食べても記憶しているよりおいしいズッキーニ、それからそれぞれ2切れずつのお肉も含めて、なんでもかんでもチーズに絡めて食べて大満足。

せっかくなのでワインも飲み、すっかりいい気分。個室なのをいいことに、よく喋った夜だった。(もう何を喋ったのか、ほぼ覚えていないけど……!)

話の合間にどんどんお料理がサーブされて、渇いた喉を癒すためにアルコールも何度おかわりしただろう。

そして、お目当てのラクレットも堪能。チーズ好きには夢のような料理、という謳い文句に恥じないビジュアル!

https://www.instagram.com/p/BRgPZJGAbj7/

食べてみて 思ったのだけれど、たぶん、チーズフォンデュやバーニャカウダとちがって、ラクレットは女子会の定番メニューにはならないと思う。

ともかく、急いで食べるのがおいしさの秘訣なのだ。

グリルされた野菜やエビや鶏肉にそそがれたチーズは、くらりとするくらいとろけてぽってりとすべてをおおいかくしているのに、あっというまに再び固体に戻ろうとする。

なので、遠慮もとりわけもせず、出て来た瞬間にフォークを伸ばして食べるが吉、という食べ物だ。

おそらくそもそもが、あまり大人数で食べるには向かない料理だと思う。

かといって、ひとりだとどんなにがんばっても食べている間に固まってきてしまうし…と考えると2人というのはベストだと思う。3人でもいいかな。

会というには人数が足りないくらいで、チーズに対する情熱のある相手とスポーツのように挑むのが楽しいメニューみたいだ。

わたしよりもチーズ好きな相手とだったので、このときばかりは無言でお皿にフォークを伸ばした。

すごくおいしくて満足! いろんなお店で食べてみたいなあ。

 

このほかにも数品追加してどう考えても、これ以上食べられないと思いながら、ラストオーダーでは、口が勝手にデザートを注文していた。

https://www.instagram.com/p/BRgPMuCgMso/

ふわふわの生クリームの下に、こりこりとしたマロンとナッツがたっぷりかくれたモンテ・ビアンコ。

人生で何回目? というデザートだし、そもそもマロンがあんまり得意じゃないので、マロンを使ったデザート自体が珍しい選択なのだけれど、はなやかな見た目に反して堅実な味で、とてもおいしかった。

すべてが個室のお店だったので、ずいぶんのんびりしてしまった平日の夜。

考えてみれば、子どものころよりも大人になってからの方がずっと、チーズ料理のことを好きになった気がする。

冷めていても出来合いでもおいしいものが増えたこの時代において唯一、人が手をかけてその場で作ってくれた方が圧倒的においしいものだからかもしれない。

温めたチーズを食べられるのは、料理だけに集中していればいいときが多いから。たとえばピザだって、なかなか何かをしながらでは食べにくい。

たから、わたしは働き出してからずっと日が暮れかけるとテーブルにキャンドルが出てきて、小さな器で温められたチーズフォンデュを食べさせるお店が好きだし、ラクレットが食べられるお店はきっともっと好きになる気がした。

 

チーズまみれのメニューで、しあわせまみれにされた数時間だった。

ふつうで特別な朝ごはん

というわけで、引き続き日常の記録。朝ごはんをいくつかまとめて。

最近いちばん幸福だった朝食は、知らない街めぐりをした土曜日の翌日、ある日曜日の朝ごはん。

https://www.instagram.com/p/BQ9nji6Ai5s/

降りた駅で住宅地をずっと抜けたところに、突如、とてもスタイリッシュなベーカリーがあって、そこで芸術品のようなデニッシュを買って帰った。

こちらのパンで育っているんだなあ、とうらやましくなるようなちっちゃい女の子がお母さんとマフィンを選んでいたり、スタイリッシュなのに気取ったところのないすてきなお店だった。

期間限定の文字に珍しくつられた恋人は、苺とピスタチオ。バナナとココナッツという組み合わせが陽気で気に入ったわたしは珍しく、定番のものを買った。

土曜日に続いて、とても天気のいい日曜日の朝で、カーテンを開けると部屋中がさあっとまっしろになったのを覚えている。

朝以外は俄然、かたくてしょっぱいパンが好きだけれど、朝だけは別。

罪悪感なくほおばるクロワッサンやきらきらのデニッシュは、目覚めの良さにも一役買っていると思う。

https://www.instagram.com/p/BQ9ne0EAaQf/

しっかり焼きこまれたバナナと、さくさくのココナッツが想像通りの味で、奇をてらってなくてとても好みだった。

のんびりした日曜日の朝なのでコーヒーを淹れるのもさぼって、ティーバッグの紅茶を片手に。今日、背の高いグラスを買ったので、これからはミルクでもいいなあ。

 

もっと怠惰なときには、ベッドでとびきりジャンクな朝ごはんを食べたりもした。

ポテトチップスと、単に味が好きな豆乳バナナスムージー。

https://www.instagram.com/p/BQHXLsbgcAj/

このスムージーはだいぶ前に実家に帰った時に母がはまっていて、年末帰ったときにもまだオススメしていたので、だまされたと思って飲んでみたらわたしもはまってしまったもの。

豆乳の味がわりとしっかりするので、そこは好き嫌いわかれるかもしれないけれど。

こんなわるいことをしていいのかしら……とドキドキしながら朝食べたポテトチップスは、うすしおだったせいか妙に健康的な味がして、思ったほどジャンクじゃなかった。面白い。

よくよく考えなくても土日予定がない場合は、ほぼほぼ昼・夜共に自炊していることが多いので、朝ごはんは楽ちんにしがちなのかも。

 

ブランチの時間まで寝過ごしたときだけは、フライパンひとつで終わるたまご料理とベーコンくらいは作る。

冷蔵庫にヨーグルトがあれば、それも出すだけ出す。

最後にそんなブランチを取ったのはいつだっけ、と写真を見返していたら、このときもバナナをとっていた。

https://www.instagram.com/p/BPjpOLjAPGX/

DEAN&DELUCAのバナナブレッド。なにかというと、バナナに手が伸びているみたい。はちみつとグラノーラをかけたヨーグルトも大好きで、いつでもかんたんに作れるはずなのに、もう1か月くらい食べてない。

今日はほんとうは、朝からほっけを焼いてお味噌汁を作るはずだった。たまにはそういう朝食を食べたいのだけれど。

来週はせめてお米だけも前日にセットして、お茶漬けくらいは作ろうかな。

 

March in Pink

週末。のんびりずいぶん前のロードショー『RED 2』を流し見ながら紅茶タイム。

1週間かけてゆっくり読んでいた村上春樹氏の新作を夕方5時頃、ようやく1・2ともに読み終わったので、休日を惜しむようにのんびりしている。

村上作品を読むとパスタかシチューを作りたくなるので、今日のお昼はたぶん今年最後のシチューにした。

たまに食べるとシチューって好きだなあ、と思う。

 

好きなものはいろいろある。

たとえばこの時期、土曜日のAMに鳴るチャイムが好きだ。ウォーターサーバーのお水のときもあるけれど(それはそれでうれしい)、たいていは1か月に一度のMy Little Boxだから。

とはいえ、もうはじめて2年以上になるので、しばしば以前も入っていたものが再び入っていたりする。

さすがに少しマンネリ化してくるかなあ……と思っていたところだったので、今回はダンボールを開けた途端に思わず歓声を上げてしまった。

https://www.instagram.com/p/BRgOphHAnlz/

いつものBoxじゃなくて、なんと今回はポーチ! その名を無視した試みだけれど、前伊に一度缶だったときもすごく新鮮だったので、たまにはこういうサプライズもいいなあ。

クリア~半透明のグラデーションになっていて、ものすごくかわいい。

ちょっと夏っぽい素材だけれど、重いコートを脱ぎたくなる春先に、この浮かれた軽さがうれしい。

入っているのはいつもと同じく雑貨、コスメ、冊子なのになんだかはじめてのときみたいにうきうきした。定番のかわいいイラスト入りBoxもいいけれど。

ねむたいまま宅急便を受け取って、箱を開けるたびに、リボンをほどくたびに、ポーチを開けるたびにだんだんわくわくして目が覚めていくのが好き。

今回は箱とリボンの代わりに、ジッパーを開いた。

まず出て来たのは、かわいすぎる"セルフィーブラッシュ"という名のブラシ。

https://www.instagram.com/p/BRipx45AT0-/

あわいピンクとピンクゴールド、そして白。春らしい色合いがものすごくかわいい! きわめて淡い色使いなのに、ピュアというよりはちょっとコケティッシュなのが素敵。

チークブラシは繰り返し洗って、ずいぶん前のいただきもの晃祐堂のハートのものを使っていて、やっぱりたいそうかわいく。

れいに入れられて使い勝手もとてもいいので、まったく新調する気がなかったのだけれど、これは久しぶりにブラシを更新してしまいそう。

晃祐堂はブラシの毛すべてがくっきりとしたピンク色なのに比べて、My Little Boxのものは毛先だけがほんのりピンク。

https://www.instagram.com/p/BRipugCg32C/

自分で買う時にはピンクとブルーがあればぜったいブルーのものに手が伸びる。でも、ふいに届くものはだんぜんピンクがうれしい。

2代続けて、期せずして手に入れたピンク色のブラシで頬を染めると思うと、なんだかふしぎ。でも、チークというスイートなコスメに、ピンク色のブラシというのは夢があってよくよく似合っていると思う。

それにしても、今回のオリジナル雑貨はどれもほんとうにかわいい!

ポーチも含めてピンク尽くしで、もうひとつはこちら。

https://www.instagram.com/p/BRipiE3gAbj/

バンカーリングだ。つやけしのシャンパンピンクで、シンプルだけどスイート。

こういう「自分で買うほどじゃないけど、一回は使ってみたいもの」を試させてくれるのが、このBoxはほんとうに上手。

この間、22;marketで同じような色味とデザインのものを買うか迷って、意外にいいお値段にやめてしまったところなので、個人的にはとってもタイムリーでうれしい。

一度使いだすと、なかったときのことが信じられないくらいスマホ生活が快適になるという噂だけれどはてして……?

というわけで、久しぶりに心から大満足したBoxだった。

ほっこり系のデザインもかわいいけれど、やっぱり単純にミーハー心を満たしてくれるこういう方向性は、春先だとわかりやすくテンションが上がる。

うれしかったのはコスメもふくめて。

以前BBが入っていてすごくよかったANNA SUIから、今回は下地が入っていた。イルミネイティングビューティーバーム。

https://www.instagram.com/p/BRipmjXg3CF/

前回BBを使ったときにも感動したのだけれど、こちらもこれだけでぜんぜん平気なよそゆき肌になる。

ものすごく付け心地が軽いのに、そんじょそこらのファンデーションよりもばっちりすべてが隠れるので、これ+どうしても気になるところにコンシーラー以上に何かをする気になれないくらい。

週明けメイクをするのがたのしみになるきっかけが、ぎっしりたっぷり入った3月のBoxだった。

 

6年前、同じ日付の日、恐怖におびえて玄関のドアを開けたのがうそみたいに、のどかな一日の始まり。

いまだに適切な言葉のひとつも思いつかないくらい、あれは過ぎ去ったことではないけれど、誰もにとって、毎日が毎日続いて行くことをただひたすらに願い続けていこう。

 

 

とうふ記念日

子どもの頃には、大人になったら「はじめての記念日」なんてなくなるのだと思っていた。

そういうわけではなさそうだな、と思った二十歳から早十年近くが経とうとしているわけだけれど、「なさそうだな」どころか、「ぜんぜん減らない」というのが二十代最後の年に思うこと。

わたしがあまり冒険家ではなかったせいも、おおいにあるだろうけれど。

いったい平均的に、人は二十歳までにどれくらいの「はじめて」をこなすんだろう。たとえば「はじめて食べるもの」ひとつとっても、二十歳になってからの方がずっと多い。

 

というわけで、昨日は生まれてはじめて、おとうふやさんでおとうふを買った日。

https://www.instagram.com/p/BQ8AtT1AedL/

はじめて降りる駅で、なんだかお正月みたいに静かに凪いだ街をゆっくり歩いて見つけた、こじんまりとしたお店で。

だいたい、おとうふというもの自体をしみじみおいしいと思うようになったのも、この一・二年のことだ。

暑い夏の日に、ねぎとしょうがとかつおぶしをたっぷりのせた冷奴、甘いフレーバーまで各種取り揃えられた豆乳、女性陣だけで旅をすると度々口にすることになる湯葉も、ぜんぶぜんぶそれほど積極的に欲することはなかったのに。

寒い日にすき焼きではなくお鍋が食べたいなあと思うようになってから半年ほど遅れて、ある日突然、ものすごくおとうふが食べたい! と思ったのをきっかけに、いつのまに好物のひとつになった。

今ではお鍋のときには、自分だけならごはんを炊かないくらい。おとうふというのは存外おなかにたまるものなので、たっぷり食べたいならボリューム的にお米は無理なのだ。

湯どうふはさすがにまだ積極的には作らないけれど、鱈ちりを覚えてからはときどき真っ白なお鍋も作る。

おとうふについて特に好みがなかったときにはもっぱら木綿だったのに、最近はすっかり絹派になったのも面白い。しかも、なかなかゆずれなくて、恋人は木綿好きだと知っているのに8割がた絹を買ってしまう。

とはいえ、絹でも木綿でも、もちろんスーパーでパックされたものだ。

 

はじめてのおとうふやさんは、ずいぶん前に新宿駅で待ち合わせをしたときに、やたらお洒落なポスターにひかれて始めたこちらのために買った1日乗車券を使った途中下車で出会った。

https://www.instagram.com/p/BQ-ui3oAPv4/

黄色に黒、イラストがぜんぶシルエットなのがかわいくて、その場でサイトを検索。

最近はPDFの冊子をプリントアウトして持ち歩き、一日乗車券を買い、ぽつぽつと謎を解いては、答えじゃない駅でも改札を出てみて、と寄り道をたのしみながらいくつかの休日を過ごしている。

1日乗車券というのは面白いもので、まずは毎回切符が使える改札を探すという行為が十年ぶりくらいでとても新鮮。

そして、元を取ろうと思って、特に目的がない駅でもぽんぽん降りてしまう。

休日の電車は焦っている人も少なくて、各停ばかり選んで乗るせいか席もゆったりと空いていて、とても快適。

そもそも移動が好きなので、謎解きは二の次でたのしんでいるから座るとすっかり旅行気分だ。

チョコレートの季節だからと最近、再読した『神様のボート』を思い出す。いろんな街を歩くのは単純に心愉しい。

神様のボート (新潮文庫)

神様のボート (新潮文庫)

 

実際、各停で停まる駅は名前を聞いたことがあっても、降り立ったことのないところが多くてついつい観光気分でぱしゃぱしゃ写真を撮ってしまった。

少し暖かい日が続いたせいか、そこかしこで花が咲き始めていてとてもきれい

朝起きてつけたブランチのお天気コーナーで繰り返し言われていた通り、「風がなくて快適な一日」だ。この日はじめておろした真っ白のスニーカーもとても履き心地がよく、どこまででも歩いていけそうな土曜日。

たっぷり寄り道をして、夕暮れ時に降りた駅で、もう店じまいをはじめていたおとうふやさんを見つけた。

 

地元こそ、車でスーパーへという生活だったので、そもそもおとうふやさんというものを見ること自体、ほぼはじめて。ゆるゆるとした坂の途中にとつぜん現れたお店に、吸い込まれるように近づいてしまう。

晩ごはんの予定はお昼を食べながら既に相談していたけれど、それを反故にして、ガラスのドアをそっと開けた。

時間が時間だったので、残っていたのは木綿が少し。

絹・木綿戦争を繰り広げることなく、ぱっと決まった戦利品を手に、はじめてのおとうふやさんを後にした。

というわけで、晩ごはんは小さなお鍋を2つ使って、鱈ちりと豚しゃぶを。

https://www.instagram.com/p/BQ-rdihgx9w/

まあるい容器に入れてもらったおとうふは、木の匙でそっとすくって静かにお鍋にしずめて、きっちり半分ずつそれぞれのお鍋に入れた。

これがおいしくて!

わたしはおとうふの良さは静けさだと思っているので、木綿のきゅっきゅっという歯触りが気になるのだけれど、これはどこまでもやさしかった。いやな歯ごたえがないというか。

まあるくてまあるくて、でもしっかりした食べでのある木綿。

これがはじめておとうふやさんで買ったおとうふ、と思いながら、たっぷりしたお鍋の中でもしっかりした存在感を放つ白を、せっせと口へと運んだ。

小学校で習って以来、何かと呟くフレーズを思い浮かべながら。

―2月25日は、とうふ記念日だ。

さあて、残り少ない二十代のうちに後いくつこのフレーズを呟けるだろう。