Writing down the days
祝日。すっかり土曜日のつもりでいたら、そういえば今日は水曜日なのだった。
朝起きると寒そうな空。天気の悪さで、今日は週末じゃないのだなあと思う。家中のカーテンを開ける休日の習慣も、あまりに寒そうなので今朝は省略。一度開けたカーテンを閉め直し、朝からスープを温める。
天気予報を見なくてもいいので、TVをつける必要のない静かな朝。低い音量で休日の音楽がかかっている、小さなクリスマスツリーのある朝。
外を歩いていると同じ気温でも、「ああこれは風邪をひくやつだ」とわかる帰り道がある。びゅうびゅうと風が冷たくて、コートの前をきっちり合わせても、剥き出しの頬が嫌な感じに冷たくて。
靴底のしっかりした足首までのショートブーツを履いているのに、すぐに歩を進めなければ、ひたひたとコンクリートから寒さが上がって来て、蔦のように頭のてっぺんまで覆ってしまいそう。
昨晩は、そういう帰り道だった。見上げると、空には変な具合に雲のかかった月。
なんだかさっぱり食欲もなく、恋人は既に風邪をひいていて、久しぶりに「お鍋じゃなくて野菜スープだな」と思った。
ほとんど具材は同じだったとしても、お鍋は元気がないと食べられないし、野菜スープは元気満タンのときには、少々物足りない。
白菜をキャベツに変え、同じ野菜は切り方を変え、ブロッコリーを追加してことこと煮込んで、スープボウルいっぱい食べた。
なんでも好きなものを食べればいいよ、と促したら、かごの中に入っていた河童巻きを数個つまむ。
食事を終えたら11時前。買ったままずっとほったらかしていて、最近ようやくやり始めた『ダンガンロンパ』を進めたいなあと思っていたのに、気付いたら眠っていた。
アニメを最初に観て、その後、舞台も観に行ったので、ほぼ正解を覚えているせいで、ゲームが苦手な人間とは思えないくらい、しっかり先に進めている。
そして、祝日の朝。朝ごはんを食べ終わった後、なんだかごそごそと音がしているので、なんだろうと隣の部屋に行って見ると、脚立を使って部屋の上にある収納から箱を取り出していた。
でてきたBOXに入っていたのは、自分でもどこにしまったのか忘れていた、過去の日記やスケジュール帳たち。
どれもこれも3日坊主で笑ってしまう。
そんな中で唯一続いていたのが、ただのノートに書き続けた大学生時代の日記で、ああそういえば、これを講義の最中に何度も開いていたなあ、と思い出した。
数時間ごとに打たれた見出し。だらだらととりとめのない文章。たぶん、『ブリジット・ジョーンズの日記』に憧れた10代の半ばに身に着いた書き方で。
- 作者: ヘレンフィールディング,Helen Fielding,亀井よし子
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同じ頃書いていた2009年の手帳を見返すと、ぎっしりと観たものやしたことの感想、好きだったもののスクラップがぎっしりと詰まっていて、まるで自分好みの雑誌が急に創刊されたかのように、わくわくしながらページをめくってしまった。
あの頃好きだったもの、今もまだ好きなもの。少しだけ離れてしまったもの。
そんなことを思いながら、慌ててTVをつけて「XOI」を観た。
久々に観る高橋大輔氏は、めくって昨日の事のように思い出した2009年当時よりも、いっそう鮮やかな足さばきで、「自分がスケートが好きだったこと」を思い出してしまう数分間だった。
あれもして、これもして、と思っていても日々は流れていく。あれも覚えていたい、これも忘れたくない、と焦っても、すべてがさらさらと。
だからどんな手段でもいいから残しておきたい、と思うし、それがこの数年はこのblogになりつつあるけれど、来年はまた少し紙に比重を戻そうかなあという気持ちになる。
来年の手帳は、EDiTシリーズに決めた。先週の土曜日、大混雑している年末のPARCOで、たっぷる1時間半くらい悩んで。
大人っぽい装丁と、書き味の良さそうな紙。使い勝手の良さそうなフリースペースの多さが、メモをいっしょに持ち歩く必要がなさそうで、決め手になった。わたしは荷物はいつだって軽いのが好き。
これは仕事用だけれど、プライベート用にもひとつ欲しいなあ、なんてもくろんでしまうくらい、タイムマシーンのような箱に、そこから出て来た楽しげな日々の記録に、久々に心揺さぶられている。