ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

図書館で朝ごはんを

この3連休はひきこもりだけれど、この間までは、休みを惜しむように、よく遊んだ。
 
遠くへ、そして近場でもいろいろ行ったのだけれど、近くで過ごした中で、いちばん記憶に残っているのは、ダントツで、図書館で朝ごはんを食べた週末。絶対好きだから、と連れて行ってもらって、案の定、もう住んでしまいたい場所になった。
 
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中央線にごとごと揺られて、吉祥寺を過ぎると、駅の近くに現れる楽園。この図書館では、本を読みながら、朝ごはんを食べることができる。
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まず、建物自体が私が思っていた図書館と違って、明るく開放的で、とても過ごしやすい。*1図書館の古い紙の匂いも込みで好きだったわたしも、これはこれでもう、というかそうですねこういうのも素敵ですね! と白旗を揚げないわけにはいかない素敵さ加減だった。
 
その素敵な建物の中で、1Fの中央に、自由に本を持って出入りできるカフェがある。併設されている、というより、むしろ図書館の真ん中にカフェがある、という感じ。そこで本に囲まれて、朝ごはんにお昼ごはん、そして早めの晩ごはんなら、図書館で食べられるらしい。
 
なんて素敵な場所をご存じ……! と思わず敬語になりそうなわたしに、「あれ知らなかったの?」と恋人は意外な一言。そういえば、図書館自体は、ずいぶん前にわたしが無造作に相手に教えたのだった。そのときには、こんな素敵な場所だとはつゆとも知らず。単に、その付近で一番大きそう、というだけの理由で。
 
 
興奮を収めながら、本を2~3冊選んで、1Fへ戻る。プレートランチやカレーも美味しそうだったけれど、素朴なパンケーキが輝いて見えたので、即決。
 
最近ついつい食事を待つ間にも、iPhoneをいじってしまうのだけれど、ここではそんな癖も出てこない。短編集を読みながら、パンケーキが届くのを待つ。待つ、といっても、ここでは本を読むこともメインなわけで、まあ、ともかくしあわせ。
 
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そして、出てきたパンケーキがまた、とても図書館でパンケーキも出します、というレベルのものではなかった。なんだか音楽にちなんだ名前がついていたのだけれど、ふわっもちっとした3枚重ねで、しあわせでおなかがはちきれそうになった。
 
 
昔、家出して美術館に住む少女の話*2や、デパートに住む家族の話*3の中で、食事をとるシーンにとてもどきどきした。
 
ティファニーで朝食を』も、内容を知るまで、ずっとそのフレーズだけでわくわくしていた。
 
そういう人ならくすぐられる何かがある。そんな図書館だった。

*1:とはいえ、暗くてひんやりとした、たとえば大学図書館のような図書館も好き

*2:タイトルを失念してしまった。なんだったんだろう?

*3:こちらは家族の話だったかすら曖昧