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ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

水色とイエロー、あいだには紫

movie murmur life play

2015年最初の三連休。ついこの間まで休んでいたので、なんだか「いいんですか?」という気持ち。

1日目は、久々に早い時間からお酒を飲んで、終電で帰った。そのまましあわせに、ベッドに直行し、『THE DOME』を見ながらいつのまにか寝てしまった。

お話自体はとても面白いのだけれど、なぜだか眠り際にばかり見ているせいで、このドラマはちっとも先へ進まない。次に妹に会う時までには、せめてシーズン1を観終わっていたいものだけれど。

 

2日目の今日は今日で、天気がいいからと洗濯を始め、その間に家のことを片づけたり、おいしいパンを買いにでかけたり、今年最初のMy Little Boxを受け取ったりとまったりと充実した一日。

http://instagram.com/p/xt1sKfr5d1/

2015年最初のBOXは“Energy BOX”ということで、ちょっとスポーティな雰囲気。

昨年の最後3つくらいのBOXは、忙しくて忙しくて、とてもゆっくり開いている暇がなかったのだけれど、今年最初のBOXは、随分とゆったりした気持ちでリボンをほどいた。

リボンをほどくと、今回はカードも冊子も、きれいな水色とイエローで統一されていて、最初にこの色の不思議な相性の良さを知って度肝を抜かれたのが、2005年だか2006年だかのF1のルノーのカラーリングだったことを思い出す。

ルノーの車体自体は、かなりぱきっとしたカラーリングで、最初は「なんだか熱帯魚か南国にいる虫みたい」と目をしばたいたものの、どうにも残った。

それでついついショッピングに出かけた際に、「あっこの組み合わせはルノー」と水色もイエローもずっと淡い色で合わせてみたときの、あの思いがけないさわやかさ。

http://instagram.com/p/xt2YTUr5fD/

ずっと最愛のカラーである水色はさておき、イエローがこんなに好きになったのは、たぶん、あれがきっかけだと思う。今まさにこの瞬間、ハーブティーをすすっているマグカップだって、ぽってりとしたイエローだ。

 

風が冷たくなる前に晩ごはんの買い出しをして帰ってみても、まだまだ日曜日が続いていて驚く。あまりに時計の進みが遅いので、壊れていないか近寄って行ってしまったくらい。

さて、この空いた時間で何をしよう、今年最初の大人買いをしたたくさんの本でも読もうかなあ、と思っていたら、年末年始にCMを見て気になっていた『オリエント急行殺人事件』が始まり、それを観ていたらいつのまにか日付が変わっていた。

 

三谷さんの作品といえば、昨年ははじめて舞台も観に行けた年になった。

紫式部ダイアリー』*1という、題材だけでもはやチケットを取りたくなってしまったお芝居で、しかも女優の二人芝居。

これが観たくないと言えば、たぶん、わたしの<物語>に対する嗜好はぜんぶ嘘だったということになる! というくらい観たいエッセンスしかなくて、前のめりで劇場へ。

おそらく、多くの元・文学少女がそうであるように、わたしの10代は、この二人への愛憎がするりくるりと入れ替わる10年間だった。

10代の始めは、とても素直に紫式部に憧れていた。

その後、半ばに向けて、だんだんと歴史の本なんかを読んでいくうちに、最初は気が強そうでちょっと苦手だった清少納言の肩を持ちたくなり、もうすぐ10代も終了というころには、そうは言ってもどちらもすごいよという境地に。

そういう経緯で、今現在は、どちらかというと清少納言派、というくらいのスタンスで観たので、二人の女性が本音と建て前をぶつけ合い続ける90分は、たまらない時間になった。

はじめて生で見る長澤まさみ嬢の美しさも、たいへん楽しみにしながらだったのだけれど、なんというかほんとうに手脚が人の1.5倍あるんじゃないかという感じ。 

B.L.T. MOVIE GIRLS ♯5 (TOKYO NEWS MOOK 225号)

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帰ってしみじみと、別の女優さん目当てで持っていたムックを見返してしまった。

 

基本的には“気にしい”の清少納言と、自由奔放な紫式部、という図なのだけれど、劇中の本音と建て前の比率が実は逆なところが面白い。

斉藤由貴さん演じる清少納言の方は、言葉を選ばずに思い返すと、ともかく卑近でいじましかった。

でも、「ほらね、でもあなたのことは評価してるから」やら、「そういうことは私にやらせてくれてもいいじゃない? あなたには他にすることがあるし……」やら、一見、建前ばかりでしゃべっているように見えて、実はほぼ一貫して本音でしかしゃべっていない。

ちっとも偉大ではなくて、とてもキュート。くすっとしてしまった箇所のほとんどは、清少納言の人間らしい言動に端を発していた気がする。*2

その一方で、いかにも自由闊達に、思ったまま、本能のまま喋っているような自信満々の紫式部は、最後の最後までほとんど建前で「才能ある若手の美人」を演じている。

その建前を捨てる瞬間が、予定調和的ではあるのだけれど、とてもとても美しい。

このスタイルで、この美貌で、これまで節目節目で役や作品にも恵まれてきた長澤まさみ嬢の体から出ると、かなり説得力のある台詞だなあ、と思いながら観てしまった。*3

オリエント急行殺人事件』は第二夜の方が、三谷節満載のようなので、明日の分を見るのが楽しみである。 

 

そういえば、夕方には、もう何年も前にHDDに録ったまま放置していた『迷子の警察音楽隊』もようやく流し見たりした。

迷子の警察音楽隊 [DVD]

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くたびれた道端の犬みたいな目をした主人公と、とろんと眠たげな水色と音楽が全編を覆っていて、じんわりと染み入る映画だったのだけれど、なんで突然観たくなったかなあ、と思ったら、この映画の最初のシーンが、水色とイエローなのだった。

楽隊が飛行場へ降り立ち、制服の水色が広がった向こうには、さらりとしたイエローの砂、砂、砂。

いつか数分だけ冒頭を流したときの視覚イメージが、自分でも覚えていないくらいくっきりと体の中に刻み込まれていたようで、不思議に納得した気持ちになった。

こういう予期せぬ伏線の回収が人生で起こると、なんだか少し満ち足りた気持ちが芽生え、今年も、えり好みせず、フットワーク軽く、伏線だけはたくさん張っていきたものだなあ、と思ったりした午後だった。

*1:紫式部ダイアリー | PARCO STAGE

*2:それにしても、なかなかTVのお笑い番組でも見ないくらい、ものすごくきれいに笑い声で立てる方が後ろの方にいらして、それも楽しく見られた理由な気がする。

*3:でも、わたしはナチュラルに感じが悪い(?)ときの紫式部もかなり好き。これから悪女役やればいいのになー、と思ったくらい。健やかな感じの悪さというのは、美人にしかできないね。