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ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

Like a Circus

圧倒的にのんびりしている。

土曜日は4時前までだらだらと遊び、結局、日曜日もお昼前まで爆睡。お昼まで眠るのなんて1ヵ月ぶりで、心行くまで冷房の効いた部屋で惰眠をむさぼった。本も読めないほどのだらけ具合。

時計が12時になるのを眺めながら、ようやくベッドから抜け出した。今日は半年ぶりに吉祥寺に行くのだ。

http://instagram.com/p/rzL_WzL5Qu/

郷愁を誘われる場所、というのが東京にもあるとしたら、たぶん吉祥寺だと思う。

正確には、上京して最初に住んだ場所というわけではないのだけれど、いちばん長く住んだ場所には間違いないし、引っ越してからも1年間はことあるごとに遊びに行った。

コンタクトを受け取る眼科とか、ヘアサロン嫌いのわたしが唯一心からくつろげるサロンとか、おいしいパン屋さんとか、そういう生活に必要なことをすべて、引っ越して1年目は吉祥寺においてきたせいでもある。

最近は必要に迫られて、それからようやく新しい街のよさを見つける余裕もできてきて、そういうひとつひとつを今の街に移行させていることもあり、足が遠のいていた。

でも、今日は「ついでがある」という相手に誘われて、久々に井の頭線に乗った。

 

井の頭線は同じ場所へ移動するのでも、他の線と見える景色が全然違う。最初に乗ったのは、大学受験のときだったと思うのだけれど、そのときは神泉に泊まっていたので、各駅停車だった。

渋谷から神泉という距離でさえ、乗った瞬間に都会からふわっと離れるようで、都会の真ん中を走っている線なのに不思議だなあと思ったことを覚えている。

いちばん好きなのは、久我山から井の頭公園までの数駅。桜の季節に乗ると、車内で時を止めたくなるような景色が広がり、それが一斉に葉桜になる日は、あまりの緑に、いつも眩しくて目を細めてしまう。

夏場はちょっときついくらいに冷房も効いていて、かたんかたん、ごとんごとん、と揺られるのが最もしあわせな線だ。

http://instagram.com/p/rzM5VFr5SX/

 

用事を早々と済ませ、遅めのお昼をとることに。それにしても暑い。

数年ぶりに氷の入ったカップで出てくる自動販売機で、ラムネを買う。夏の飲み物と言えば、カルピスかラムネだと思っているわたしは、外でラムネを見つけると、ついついうれしくなって選んでしまうのだ。

ぽんっと自動でドアが開いた(まずはそのことに驚いた)中には、コーヒーショップでホットコーヒーを頼んだときのように、ぴたっと蓋のされたラムネが入っていて、最近の物事の無駄な進化具合というのは、たしかに”未来”だなあとしみじみ思う。

どう考えても、どうでもよいことから順番に、子どもの頃に読んだ”未来”に近づきつつある。

 

ラムネ片手に、吉祥寺に来ると無性に食べたくなるクレープ屋さんへ。

http://instagram.com/p/rzL5_gL5Qi/

クレープというのが身近になったのは、この街に住んでいたときで、それは別に地元にクレープ屋さんがなかったというわけじゃない。むしろ、ショッピングセンターには必ず入っていたし、もっと小さいときは、遊園地に行くと必ずと言っていいほど、ねだって手に入れていた。

ただ、それは家族でのおでかけのときとか、友達と遊びに行ったときとか、そういうときに食べるもので、あくまで「おでかけ」の食べ物だったのだ。

それが変わったのが吉祥寺に住んでいたときだった。

いつ何を食べても誰にも怒られないという状況と、原宿ほど雑然としていない、かといってナイフとフォークで食べなくてもいい、のどかな雰囲気のクレープ屋さんがいくつかあるというのが上手い具合に合致し、ひどいときは週2でお昼ご飯代わりにしていた。

 

たぶん、妹が好んで食べていたのをもらって、食事系のクレープが好きになったのも大きい。

もちろん今でも生クリームもりもりの甘いやつには、無条件に胸がときめくけれど、だれかといっしょに食べるときには、それを何口かもらいつつ、自分はしょっぱいクレープを頼むことも増えてきた。

なので、今日もわたしは、食事系に。ハムとチーズをあつあつにしてもらって、交換しながらたいらげた。

http://instagram.com/p/rzL92iL5Qr/

黄色が目印のチェーンではないこのお店は、メインロードから1本入ったところにひっそりとあるのに、いつ来てもとても混んでいる。

並んで、もちもちと大きなクレープを頬張りながら、そうは言っても、クレープというのは、どこで食べてもお祭りじみた食べ物だなあと思う。都会の路地裏で、なんでもない日曜日なのに、周りの人々も黄色い包みを手にしているだけで、どこか少しうきうきとしている。

とても住みやすい街で、きちんと生活をできる街だった。でも、どこかいつも浮かれていて、知っている道でも少し久しぶりに歩くと、なにか新しいおもしろいことをやっている街だった。

そんな街全体がサーカスみたいだった吉祥寺に、クレープというのは、よく似合う食べ物だなと思った。

 

その後はLOFTぼのぼのグッズに悶絶し、昨晩、「世界一おいしい茶碗蒸しを食べた」と突如報告して、夜中のわたしを悔しがらせたお詫びとして、お寿司まで付き合ってもらい、夕方には速やかに撤収。

数時間の滞在だったけれど、久々の吉祥寺は、やはりとてもにぎやかな楽しみに満ちていた。