秋のたべもの
何を書いて、何を書いてないんだっけ……ということすら、曖昧になってくる秋。「2017年の秋」という言葉にまだ馴染めずにいる。
でも、なんやかんやで秋らしいことはしているわけで。
身近なところでいうと、先日、朝ごはんにおおぶりのマスカットを食べた。
ぶどうを食べると俄然、秋だなあという感じがする。ぶどうに限らず、果物が主食でもいいなと思うそのちょっと枯れた感じが、とても秋っぽい。
そういえば、今年の夏はついぞすいかを食べずに終わった夏だったかも……。毎年、夏には繰り返し繰り返し見ているドラマの『すいか』も、梅雨のころにフライング気味に一度観ただけだった。
「いつのまにか終わっていた」というほど、ただ流れていった夏ではなかったと思うのだけれど、なんだかちょっと不完全燃焼でさみしい。
とはいえ、暑いのは苦手ですぐにぐったりしてしまうので、この涼しさは大歓迎だ。
ふしぎなことに、夏が終わるとするりと食欲がなくなる。なんでだろう、と考えていたのだけれど、たぶん夏休みがなくなった代わりにせめてなにか楽しいことを、という思考回路が暴飲暴食に走らせるのだと思う。
食って、いちばんインスタントなしあわせだもの。家でまでお酒を飲むのも、ほとんど夏だけだ。
というわけで、最近の休日はコーヒーとチョコレート、紅茶とクッキーなんかをつまんでいる間にするすると暮れていく。
さすがにおなかが空いて、この間の雨の日曜日には、にぎりたてのおにぎりを買いに行って朝ごはんにした。
最近、個人的に空前のおにぎりブームがきている。
ちょっと小ぶりで、塩気がびしっときいているものが好み。コンビニのおにぎりも好きだけれど、こういうおにぎりは海苔がしっとりしている方がいい。いちばん好きなのは鮭。天むすは別格。
この日は、おにぎりと豆腐とわかめのお味噌汁という、とても古典的な朝ごはんを食べて、もりもり本を読んだ。
パンよりおにぎりを選ぶ朝なんて、数年ぶり。
今日は今日で、数年ぶりにランチでとんかつを食べ、まだその満腹感を持て余しているところ。冷蔵庫には夏を惜しむようにメロンがあるので、それでも食べようかなあ。