君に読む物語
日曜日の夜。眠るまでは日曜日だと思って、今週も少し休日を延長している。
雨が上がった夜は窓を閉め切ってPCを使っていると、もうだいぶ暑くて、アイスが食べたくなるけどそれはがまん。
昨日は土曜日なので、アイスクリームを食べた。わたしはこの数年ですっかり好きになったチョコミント。そして一口もらった今年最初の白くま。練乳の甘さってほんとうに罪。
録っていた『水曜どうでしょう』を見て、『久保みねヒャダ』を見て、『マツコの知らない世界』を見ていたら、そろそろTVを消す? ということになって今は音楽を流している。
雨の匂いがする日はついついかけてしまうノラ・ジョーンズ。
アルバム1枚分聞いたので、ツタプレでリストを選んで流していたら、「かわいい声だなあ」と思う曲がヒラリー・ダフのもので、懐かしくなって昔のはてなダイアリーを開く。
元来、ものすごく自己肯定感が強いので、久しぶりに読み返していたらすごくたのしくなってしまった。
2006年の日曜日にも、「休みに飽きるというのがわからない。一生休んでられる」と綴っていて、ちっとも変っていなくてほっとする。
最初のダイアリーは、ミハエルのF1引退を受けての記事。2006年の10月。もう10年以上前のことだ。
引退までの残り数レースを祈るように、それでいておそろしくハイに見届けているダイアリーが続いて、それと並行してだんだんとジェフリー・バトルにはまっていっているのがわかる。
実際には、ミハエル・シューマッハというレーサーを好きになったのは、2005年のサン・マリノ。ラスト24周。ジェフリー・バトルというフィギュアスケーターを好きになったのは、2005年GPFのEXで彼がポジションについた瞬間。
それを振り返っている記述があって、一気にその瞬間に引き戻される。
そしてちょっとびっくりしたんだけれど、はてなダイアリーのときには1日1記事と自分の中で決めていなかったから、日に何回もカテゴリーを区切って投稿していた。その分、誰かや何かを好きになっていく過程もライブ感があっておもしろい。
わたしはだいたい誰かを好きになる場合、「後から思えばあれば転機だった」というのではなく、「これがきっかけになる」と強く意識しながらその瞬間を見届けるタイプなのだけれど、このふたりを好きになった瞬間のことがリアルに綴られていて、そうそうそうだったよなあと。
忘れていたわけではないのに、びっくりするくらい気持ちがライブに胸の中に戻ってきて、ちょっと新鮮。
気持ちを冷凍保存するには、やっぱりリアルタイムのメモ書きがいちばんだと思う。
子どものときに読んだこの本の、「箇条書きのメモさえ取っておけば、そのとき何があったかはすぐに思い出せる」という一節を、わたしは小学生のときから後生大事に守っているのだけれど、実際人生でいちばん役に立っている学びかもしれない。
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何かあれば、メモ。それだけで、通り過ぎていく時間が、思い出に変わる。
今ここでぜんぶを急いでまとめなくてもいい、反芻すればいいんだというのは、すごく新鮮な気づきだった。
それにしても、ミハエルがまさかこんなことになるなんて、1mmも思っていないころの日記。
もしかしたら、郷愁を誘われるのかななんて思ったら、そんな生易しい感傷ではなく、「ともかく今すぐあのレースをもう一度観たい」という強烈なわくわくが湧き上がってきた。
2006年のレースは何個かDVDに焼いてある。地上波から撤退してしまって以来、すっかりF1を見る習慣がなくなったけれど、今週は棚をひっくり返して、あのDVDをもう一度探して見てみようかなあ。