Something Blue
1か月の中で1度だけ、心躍るチャイムで目が覚める土曜日。
これで3年目に突入した"My Little Box"。
平日の夜、再配達の手続きをするときから、「あともうちょっと頑張れば、いい土曜日!」とわくわくする時間を失いたくなくて、今年も継続することにした。
2016年最初のBoxは"Wish Box"。去年は"Energy Box"で中身もスポーティーだったことを考えると、今年は、いくぶんリラックスした感じ。
昨年最後のBoxの、ネイビー×ゴールド×ビビッドピンクというキラキラした色使いに比べ、ぐっと肩の力が抜けたような淡いブルーとホワイトの色使いが爽やかで、軽やかに新しい年を始めたい気持ちになる。
煌びやかなのは年末、軽やかなのは新年というカラーリングが素敵だなあ。やっぱり今年も、淡い水色がいちばん好きかもしれない。
それはたぶん、“サムシング・ブルー”の言い伝えに加え、幼いときに観たウォルト・ディズニーの『シンデレラ』のドレスが、淡い水色だったからだと思う。
しあわせの象徴は、淡いピンクよりも断然、水色である。
自分の好きな色を再確認するチャイムなんて、そうそう人生で鳴るものでないけれど、このBoxを続けていれば、それを一年に何回か体験することができる。
コスメは冬らしく、保湿ケア中心のラインナップで4点。
レモングラスの香りのするKneippのボディクリーム*1、trilogy*2の"Vital moisturising cream"と"Make-Up Be Gone Cleasing Balm”、そしてMy Little Beautyのリップバーム。
ケアアイテムだと荒れているときでも気持ちが凪ぎ、ポイントメイクだと華やぐ。
このBOXを続けている一番大きな原因は、コスメに当たりが多いことだと思う。
今回も、まだ公式オンラインショップで先行発売されている段階のメイク落としバームが入っていたり、心が躍る仕掛けが楽しい。
アプリのMERYとコラボしたリボンブレスレットも、かわいくて。
本のページをめくるように、折りたたまれた紙を開くと、次々と色々な色のブレスレットが出てくる。
セーターの袖に隠れてしまう今の時期に、こっそり願いを手首にしのばせるのもいいし、いっそ手首どころか肩まで出るような恰好をしたくなる暑い暑い夏の日に、ぜんぶまとめて着けてもよさそう。
ああ、かわいいなとは思うものの、自分ではほぼ買わないものって、なんでうれしいのだろう……と不思議に。
逆に、いつも自分で買うものは、そのストックが増えるのが、それはそれでとても心愉しい。今回で言えば、それが手帳だった。
もともとマンスリーがないこちらは、オンの手帳としては使えないので、「もう一月早ければメインにしたのに……!」という後悔もなし。
前に一度入っていたものも、たしか、同じようにウィークリーしかないタイプで、ダイアリーとして使っていた。
今年は久々に日記帳を買ったので、何か特定のことだけを記録するダイアリーにしようかなあ。
ひとつでいいでしょう、とよく言われるけれど、手帳もオンオフで別に持つのが好きだし、こういう紙ものはいくつあってもいい。
結局、スケジュール管理は、オンオフごった煮で、iPhoneのアプリにぜんぶ詰め込んで任せているので、手帳も日記も、もう完全に趣味である。
とはいえ、それは紙ものに限った話ではなくて、たぶんわたしは、限られた用途にしか使えない「道具」が好きなのだ。
コーヒー豆を挽くためだけの手動ミルとか、ミルクを泡立てるためだけのミルクフォーマーとか、5枚切り以下のトーストしか焼けないトースターとか。
用途が限られていればいるだけ、いい。
「なんでもできます」よりも、「それしかできない」に、圧倒的に惹かれる。
もちろん、それひとつで炒められて、茹でられて、揚げ物もできて、お鍋もできて、ケーキも焼けて、お米も炊けて、蒸すのだってお任せください!
という便利な調理器具の素晴らしさに、日々、助けられて余裕があるからこそ、出てくる台詞だけれど。
さて、今年もいい年にしよう。
素直にそう願える、気負いのないよろこびに満ちた、今年最初のサプライズBOXだった。