Officially It's Winter!
金曜日。
朝起きたら、びっくりするような大雨。バケツをひっくり返したような、という古典的な言い回しが口をついて出るほど、絵にかいたような雨の降り方だった。なんだかTVの演出みたい。はいここで雨降らせてー、という声が聞こえて来そうである。
でも、ひさびさに雨の日に出かけるのは、意外にも心愉しかった。
もともと電車が遅れているから、1分・2分でキリキリするのが馬鹿らしくなるし、雨が降っているおかげで、数日前までの冷え込みが嘘のように、なんだかふわりと暖かい。
新調したコートをおろそうと思っていたけれど、雨なので断念して、これが最後かなあと思いつつ、もう10年以上来ている黒のロングコートを羽織った。
もとは妹と共用で使っていたもので、なんと、わたしの成人式(!)の前撮りのオフスナップには、このコートを着た妹が映っている。
仕立てがしっかりしているのと、ほぼ一切装飾のないシックなデザインで、着丈も長めだったので、むしろ大人になってからの方が重宝していたものなのだけれど、まあさすがに10代の最後から着ているもので20代を終えるのも…。
と、重い腰を上げ、ほぼ同じデザインの大人ver.を、セールに出ていたMichael Korsで新調した。
新しいものも、きっと、平気で10年以上着るのだろうなあという観点から、流行要素がひとつもないものを。
雨の日は、職場に着いても、誰もが少しだけ眠たげで、それも、どこもかしこも気が張っている12月としては、新鮮な空気。
お昼ごはんのために外に出ると、すっかり雨は上がり、表はコートもいらないような暖かさ。のんびりとサンドイッチを頬張ってみたら、なんだかもう半分、週末のような気持ちになる。
歩いていると、時折枚起こる風で、きれいに色づいたイチョウの葉が、ぶわっと舞い起こり、あたりはすっかり完璧な秋模様。
東京に関して言えば、12月の始めというのが、いちばん「秋」を感じられる時期だと思う。東京の冬は、黄金色だ。
とはいえ、街はハロウィンが終わった翌日から、クリスマス仕様に。
12月に入ってから、何回かスターバックスに行く機会があり、いつものジンジャーブレッドラテが出ているのも目にしたけれど、まだ今年をきちんと終えた実感がなくて、今年の1杯目は先送りにした。
今年のハロウィンは、ハロウィンLIVEへ行った以外に、特にそれっぽいことをしなかった。
このイベントに関して言えば、たぶんこれからも何かをするということはない気がするけれど、クリスマスは別だ。
ほんとうは、カウントダウンからしっかりしたいのになあ、と思いながら、すでに当日まで後10日強になりつつある。
家も広くなったので、今年はとうとうツリーを手に入れるべきでは! と秋の終わりに思いついたまま、実現せずに終わりそう。
シックで大人っぽいものがいいな、と思っていて、いろいろ眺めてはいるのだけれど。たとえばホワイトとゴールドの2色だけのような。
ただ、街中でくすんだグリーンとレッドの「いかにもクリスマス」な配色のものを見ると、やっぱりこういうのもかわいいなあ、と思う。
まずは玄関に飾る小さなサイズのものから、と思ってはいるのだけれど、「支度をする」ことがクリスマスの醍醐味だと思っているので、せめて12月1日からは飾りたい。
そう思うと、来年かなあ、という気がしている。冬の匂いがした11月の最初の日に思いだし、11月いっぱいかけて理想のものを探し出し、それを飾る。そういうのが、理想である。
急に街にあふれ始めるポインセチア、赤と白のキャンディーケーンの配色。
そういうのがすべて心楽しくて、この季節が好きだなあと、毎日歩いている道なのに、はじめて歩いているように、あちらこちらと目移りしながら、ついつい深呼吸をしてしまう。
クリスマスの匂い。
そういえば、去年のクリスマスまでの日々は、チョコレートを食べながら数えた。
ROYCE'のピュアチョコレートのクリスマスver.。いつも華美なチョコレートがあふれる売り場で、「いるなあ」くらいにしか思っていなかった、極めてスタンダードなタブレット。
やわらかなミルクチョコレートと、がつんと甘いホワイトチョコレートの2種類が、クリスマスをモチーフとしたパッケージに包まれている。
最初、ホワイトチョコは、わたしよりも好きな恋人にあげようと残していたのに、結局最終的には8割方ひとりで食べてしまった。*1
来年はツリーを買って、それから、クリスマスをカウントダウンするお菓子の入ったカレンダーを買おう。
ちなみに今年のハロウィンは、ささやかにこれだけ。
ミスタードーナッツのハロウィンドーナツ。今見返してみると、この頃はまだ、水色のネイルが寒々しくない気温だったのね…と、あまり実感していなかった「冬」が身に染みる。
それにしても、わたしの支度や準備というのの半分くらいは、その季節限定のお菓子を頬張ることみたいで、これじゃいけないと、今日は朝から少しだけ、クリスマスを飛び越して、新年を迎える準備として、手つかずだった書斎の大掃除をした。*2
今年はじめて、お昼になっても、ヒーターじゃ間に合わない寒さを感じて、暖房も入れた朝。
少しずつ、2015年の「おしまい!」へのカウントダウンが近づいている。