ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

日曜日のジャム

日曜日。満ち足りている。


昨夜は晩ごはんにお好み焼きを焼き、その後、どうしても食べたくなって、あじのなめろうを作って食べた。

なめろうというのは、ホタテの焼き物と同じくらい、わたしにとっては突発的にもうそれしか考えられない! という強さで食べたくなる食べ物なのだけれど、あまり理解を得たためしはない。恋人は光り物が苦手なので、独り占め。

明日は雨だというので、巣ごもり準備はばっちりで、食材がちゃんと揃っていると、自炊も楽しい。お菓子もばっちり。以前買った、素朴な缶に入ったクッキーもまだ少し残っている。

読書をしようとしても、なんだか上手く行かなくて、久しぶりに家でお酒を飲んだ。軽井沢みやげの梅酒をなめながら、ゆるゆると夜が更けていく。

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お酒を飲んだせいか、日曜は、目覚めたら10時半だった。でも、明確にいつ起きた、というのはなく、ずっとベッドにいた気がする。ごはんの時間と、乾いていた春夏ものの洗濯物をタンスにしまった他は、ひたすらまったりとしていた。

ほとんどお昼ごはんのような朝ごはんには、ベーコンエッグのオープンサンドとふわふわのミルクをのせたカフェ・オ・レ。ここ1ヶ月くらいの、休日の朝の定番である。

それから、ジャムを消費すべく、紅茶といちごのジャムを挟んだジャムサンド。


我が家はサンドイッチといえば、ハムときゅうりのサンドイッチか、卵サンドだったので、ジャムサンドには縁遠い人生だった。でも、ジャムとバターとおいしいパンだけ、といういっそ潔いほどのシンプルさで、これはこれで美味しいものだな、と最近見直し始めている。

だいたい、トーストにジャムを塗るのは好きなのに、ジャムサンドが苦手なはずがない。そういえば、ブルーベリージャムとクリームチーズをあわせたサンドイッチだけは、子どもの頃から食卓に出ていたっけ。

そういうわけで、最近、人生いちばんの頻度で、ジャムサンドを食べている。瓶が好きなので、そして日持ちするので、ついつい旅行先でジャムを見つけると買ってしまう。

だいたい旅行しているときなどというのは、生活に余裕があるので、よし帰ったらちゃんと朝ごはんを食べる生活に戻ろう! などと浮かれているのだけれど、帰った瞬間からその目論見はふっと消えてしまう。

そうして、1ヶ月くらい経った頃に、そうだそうだそう言えばジャムがあった! と慌てて開封することになる。おおむね、土曜日の朝ごはんの時なので、ヨーグルトを買いに出かけたりする。

そういえことを何回も繰り返しているのに、やっぱりどこかで綺麗なジャムの瓶を見つけると、ついついわたしは買って帰ってしまう。

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糖度の低い、食べ切り型の果物を軽く煮込んだものも好きだし、ミルクジャムも好き。いちばん好きなのは、これはずっとマーマレードで、でも苦味はほんの気待ちでいいので、意外と気に入るものが見つからない。

ほんとうは、買って帰っても、きっと思い描いているような朝ごはん生活は、一週間だって守れないことは、いい加減わかっているのだ。

でも、今度こそは! と思って、旅先の思い出を綺麗な色に閉じ込めるように、旅行に行くとやっぱりわたしはジャムをひとつ、持ち帰ってしまう。

ジャムを買うということは、わたしにとって願かけのようなものかもしれない。いつかきっと、今度こそは。いい朝を日常にする、という。