ミステリィだらけの日曜日
もくもくと読書の日曜日。と言っても、実際に読み始めたのは、日が落ちるか落ちないかというくらいからだけれど。
昨日届いていたMy Little Boxもようやくきちんと開封する。
大好きな本と大好きなBoxのある、何も予定のない手付かずの日曜日。控えめに表現しても、最高でしかない。
ばらばらと時系列を無視して買ったXシリーズを眺めながら、まずは、昨日の夜からぱらぱら読んでいたGシリーズの『ジグβ』を読了。
はー。なるほど。たしかにお話がいろいろ動いてる!ちょっとVシリーズの『人形式モナリザ』っぽいお話。
いろいろ感想はあるのだけれど、「わー、紅子さんがほんとに出てきた!」という喜びが読後感のすべて。お変わりなく美しいようで、ええもう、それだけで胸がいっぱい。
わたしの中で「美人と天才はかくあるべき」という概念を定義したのは、瀬在丸紅子というキャラクターなので、こうやって時を経てまた読むことができて感激の極み。
そして、気になっていた赤柳さんの正体については、いきなり大ヒントがほうられてきたので、それもわー!という感じ。真正面から信じるかどうかは、保留中。どうせなら、過去のシリーズのメインキャラクタであってほしいなあ、やっぱり。
ちなみにこの本の冒頭で、主人公たちが夏休みに向かう列車の中で、ぎとぎとの子豚弁当を朝ごはんに食べていて、だんぜんパンの気持ちだったのに、おにぎりを買いに走った。
ジグβは神ですか JIG β KNOWS HEAVEN (講談社文庫)
- 作者: 森博嗣
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/10/15
- メディア: 文庫
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けっこうな事件が起きるのだけれど、主人公たちがきちんとバーベキューをしたり、カレーを作ったりしているところが好き。
そこがなんだか、森さんの作品は(ぜんぜん内容はちがうのだけれど)、海外のコージーミステリィ感がある。
Gシリーズ、発売当初は本も薄いし、いまいち楽しみ方がわからなかったのだけれど、さすがにがっつり四季絡みになるとページ数も戻ってきていて、森博嗣作品を読んだ満腹感が帰ってきた感じ。
そして、このシリーズはS&Mより国枝先生が出てて、そこがちょっとたのしい。
途中で休憩と称して、街までアイスクリームを買いに出かけた。別に、近くのコンビニでもよかったのだけれど、日が暮れる一歩手前の表が、清潔でまだそれほど寒くなく、とっても気持ちが良かったので少し歩く。
恋人はわたしが届いてそうそう、クローゼットに隠していたボアのコートを見つけて、「なんだかすごく暖かそうなものがある!」と喜んでいた。
その素直さが面白くて、貸してあげることに。昔、家族に自分が買ったものを先に使われたときには大喧嘩になったのに、人は変われば変わるものだ。
防寒をしてゆっくり歩き、小腹を満たすべくちょっとした食べ歩きをしながら、人のいない道を選んで進む。納豆巻の納豆がひきわりだったこと、しそが入っていたことに驚いたり、のどかなお出かけ。
わたしはあたたかいものが欲しくなって、肉まんを買った。
帰って、終わっていた洗濯物をほし、ぼんやりとしているならもう晩ごはんを食べてしまおうと、焼きそば作る(またしても!)。
満腹になったところで、読書を再開。
このXシリーズ、帯もふくめてほんとうに想定が好み!内容があまり得意じゃなさそうだから避けているWシリーズがいちばんだけれど、こちらも捨てがたい。
ちょっとレトロでそれがモノとして、とってもかわいい。
最初に『ムカシ×ムカシ』を買って数章だけ読んでしまったのだけれど、きちんと1作目から読もうかな、と。Gシリーズを読んだ後だと、あまりに素直でレトロなミステリィでびっくりしてしまうくらい読みやすい。
そして、ここでもシリーズを縦横無尽に行き来するキャラクタの魅力が満載な仕掛けが最後に用意されていて、大満足。
わたし、わりと四季さんのことはどうでもよいのですが、森作品の中に真賀田四季という人がいる限り、ぜったいにVシリーズとS&Mシリーズのキャラクタが、お話に絡んでくるのでそういう意味では、好きなキャラとはまた別で、とっても大事なキャラクタかも。
はじめて森博嗣作品を読む人には、オーソドックスなミステリィなので、これを勧めて様子を観たいとも思うけど、やっぱり結局、最初の1冊は『すべてがFになる』だろうなあ。