TV, movie, drama and movie!
最近、読書はちょっとお休み。
文庫を持ち歩く元気がなく、kindleに入れた『木曜組曲』をちょこちょこ読み返しているくらい。
それもなかなか集中できなくて、休日も、本ではなくTVばかり付けている。
今朝は、『トムとジェリー』を流しながら、リビングでメイクをした。
呑気で陽気なテーマ音楽。永遠に変わらない追いかけっこ。何度観ても、いつ観ても好きなアニメーションのひとつである。
今は、ダイエットをしているのが馬鹿らしくなるような、『大統領の料理人』を流しつつ、隣の部屋にあるチョコレートを我慢中。
はああああ、どのシーンもどのシーンも、すべからくおいしそうで、これがフランス映画だったことに感謝をしているところ。
日本語か英語だったら、画面を観ていない瞬間にも、耳から空腹になって、とても我慢できなかったはず。
こんな自分をいじめるような映画を観ているのにはそれなりのわけがあって、それほど早い帰宅ではなかったのに、既に1本観た映画がなんだか消化不良だったから。
『8月の家族たち』という、あまりにありふれた家族の光景を描いた作品。
メリル・ストリープの演技はたしかに圧巻だし、それぞれの登場人物の演技も、とても演技には思えない「会えば喧嘩ばかりしている家族」なのだけれど……うーむ。
からっとした夏の映画なので、なんだかするすると最後まで観られてしまったけれど、うーむ……。
そんなこんなで、最近は、ずっとTVを付けている。
と言っても、だらだらとリアルタイムで流れているものを観ることはほとんどなくて、主に、平日の録画したドラマやアニメの消化だけれど。
フィクションが好きなことには、変わりがない。
日曜日は、元々原作ファンだったので敬遠していたものの、なんのかんの言っても、見始めたらこれはこれでアリかな、と気に入ってしまった『臨床犯罪学者 火村英生の推理』を一気見。
窪田くん演じるアリスがかわいいので、ほぼすべてのことが相殺されてしまっている感がある。
『ダリの繭』は実家に唯一置いてきた作家アリスシリーズで、懐かしんでいる間に、ちかちかと赤い録画マークが光り始め、録りたての最新話も、その流れで観てしまった。
他にも、ドラマで同じように一気見をして最新話に追いついたのは、一昨年(!)の年末、原作を読んでいた『ナオミとカナコ』。
主人公たちの年齢設定が変わってしまって、どうかしらん……と敬遠していたのが嘘のように面白い。
結末を知っているのに、毎回たのしみに観ている。
映画やドラマも、読書と同じで、見始めると調子が出てくるらしい。
日曜日の朝には、久方ぶりに、フランス映画を観た。映画を飲むように観ていたころにようやく観られるようになった、フランス映画。
その中でも、だいぶわかりやすそうな、ずっと気になっていた『タイピスト!』を流し見。
主人公の女の子が、ともかくずっと喧嘩腰なのがおかしく、意外にスポ根な内容に朝から驚く。バック・グラウンド・ムービーだと思っていたのが、申し訳なくなるくらい。
それにしても、タイプライターのかわいいこと!
ファッションやインテリアも素晴らしくかわいいのだけれど、何よりもタイプライター自体がおそろしくかわいい。
観ている間、ずっとあれが欲しいなあ、あれが必要だ! と思っていた。
映画を観て物欲が湧くなんて、ずいぶんと久しぶりの感覚。映画館で観たかったなあ、と今更少し後悔している。
そして、『大統領の料理人』である。画面に出てくる料理のいちいちが、おいしそうなこと!
キャベツなんて、ついさっきまで、べつにちっとも食べたくなかったのに、今はまるまる一個食べきれそうなほどに、口が欲している。
そういう空腹事情をおいておくと、この数日間で観たものすべて、主人公の女性が怒れるヒロインばかりで、それがとても面白い。
なんだか勇ましい気分なのかなあ。なんとなく選ぶものと言うのは、意外に、そのときの気分をストレートに表しているものが多い気がして。
明日の朝には、晩ごはんを軽くした自分へのご褒美に、カツサンドを買ってある。
映画はまだ途中だけれど、あまりの破壊力に、そろそろ眠って、おいしい朝を迎えるべきだと言う気がしている。
明日はカツサンドを食べながら、『トムとジェリー』だな。
そう思うと、途端に火曜日が好ましいものに思えて、今日もわたしは単純でしあわせな思考回路で生きているみたいだ。