ときどき晴れのくもり空

いつか想像してた未来と今が少し違っていたって

Just a Treat

3連休中日は、久しぶりに夢の国へ。

先週思いついたときには、ほんとうに行くことになるとは思っていなかったけれど、意外に行けそうな元気さかも、ということで、土曜日の晩に本格的に作戦会議をした。

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思いついてふらっと行けないことはない距離だし、実際、上京してきてからは朝思いついて、夕方から行くなんてことも何度かした。

年齢的にも学生の頃のように、朝から行ってFPを取りまくらないと嫌! という若さはなくなってきたし、当日行くか行かないかは考えれば間に合うのだけれど、やっぱりディズニーランドに関しては、約束をしてから行く方が俄然楽しい。

打ち合わせをしている間に、ぐんぐんとわくわくが膨らむ感じ、あれはいったい何なのだろう。

何度行っても、「明日夢の国に行くのだ」と決めたときの昂揚感はちっとも薄れることがなく、あれをしてこれをして、と事細かに一日のスケジュールを提案しあうたびに否応なしにテンションが上がって行く。

これは遊園地が嫌いな人でなければ、親とでも、妹とでも、友人とでも、そしてもちろん恋人とでも、等しく同じ速度でギアが入って、それもまた面白い。

 

今回は、まだ乗ったことのないトイ・ストーリー・マニア! 目当てに、初めて開園前(!)にシーへ行くか、友人がもはやうわごとのような感動を述べていた“Once Upon a Time"を観にランドに行くか議論し、起きたら7時過ぎということで、なし崩し的に後者に決定した。

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最後まで、ちょっと早く起きてシーに行けばよかったかな、と言い合いながら舞浜駅を降りたのだけれど、入り口のアーチをくぐればするするとやる気が湧いてくる。

学生のときは閑散期ばかりに来ていたこともあって、実は何かイベントをやっているディズニーは初めて。何年か前にUSJでハロウィンにぶつかったときに、パンプキンだらけの遊園地というのはなんて愛らしいんだろう、と感心した記憶を呼び覚ますようなパンプキンの洪水。

オレンジと黒という配色は、たとえば赤と緑のクリスマスより数段大人っぽい配色な気がして、浮かれすぎていないところがとても居心地がよい。

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そしてそれだけでも十分すぎるくらい楽しいのに、どう考えても、園内はいつもの何十倍も目に鮮やかなのだった。

ハロウィンをやっている、というところまでは把握してでかけたのだけれど、“やっている”というようなレベルではなく、ほんとうにお祭り騒ぎ。そこかしこに、思い思いに着飾った見たことのあるキャラクターたちがあふれている。

なんだろう、ともらったパンフレットを開いてようやく事態を把握する。

まさかピンポイントで、フル仮装OKの1週間、最後の一日に滑り込んだとは、一歩足を踏み入れるまでちっても気づかずにいた。*1

 

そこからは、ほんとうに夢のようだった。

特にキャラクターグリーティング命、であったり、ものすごくプリンセスが好き、というわけではないつもりだったけれど、道という道が仮装であふれていると、いつもの非日常感に更に拍車がかかって、これはもう浮かれるなという方が無理である。

撮った写真すべてに、何かしらのキャラクターが紛れ込んでいて、帰ってきて見て驚いた。 

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ともかくたくさん出会ったのは、エルサとアナ。

しかし、映画ではずっと地味だなあと思っていたアナのドレスのかわいいこと! あのシックな感じが、コスプレ感を半減させていて、単に趣味の良いドレスとしてひたすらかわいい。

同じ理由でエルサも、戴冠式のときのドレスだと、ついつい目で追ってしまう。どちらもプリンセスらしい華やかな色使いではないのに、その分大人っぽくて、とても素敵だった。

何もしていなくても周りを見ているだけで楽しくて、それなのに、朝から行ったかいもあり、アトラクションもおつりがくるほど乗ることができて、白眉はさほど興味のなかった“ホーンテッドマンション”。

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期間限定のナイトメアver.で、実はちゃんと映画を観たことはないのだけれど、それでこんなに楽しいというのどういうことだろう、という浮かれ具合。

きっとこれを楽しみに遊びに来る人がいるのだろうな、と思うと、それだけでもうすでにほっこりとした。

ここにもこれでもか、というくらいパンプキンが積み上げられていて、アトラクション内にも山ほど出てくる。いつも真っ暗な印象の強かったアトラクションだけれど、今回は赤いライトアップがかわいくて、いつもこれでもいいのに! と思ったほど。

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ずっと昼間でも涼しい日が続いていたのに、連休の中日はそれこそ運動会日和というくらいのピーカンで、そして恐ろしいほど混んでいた。

にもかかわらず、飾り付けのいちいち、そして何より道にあふれる仮装がとにもかくにも目に嬉しくて、できればずっと外で並んでいたいと思うくらい面白かった。いるだけでなんとなく楽しいシーと違い、ランドは乗ってなんぼ、という派だったのに。

それにしても、秋晴れというよりはいっそ夏に戻ったかのようで、持って行ったストールはおろか、あったかい飲み物なんてお呼びでない、という暑さで、例年の夏に比べて、今年はあまり食べなかったアイスに今更手を出したりした。

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こんなに混んでいるディズニーランドは見たことがない、という密度で観た、他のショーやパレードとは違い、全員がただ等しくシンデレラ城を見つめる"Once Upon a Time"も素晴らしく。

結局12時間以上、わたしは「楽しい」「かわいい」「きれい」「しあわせ」という4語だけで会話ができそうな状態で過ごした。

 

来年もハロウィンはここに来よう、と約束をしながら、毎年いっしょにある場所へ行こうなんて、すごい約束だなあと思う。

人生で初めてそんな約束をするのが、クリスマスでもお正月でも誕生日でもなく、ハロウィンというこれまでいちばん縁遠かったイベントになるなんて、その朝までは思ってもいなかった。

余分な分だけ気軽で、なじみがなかっただけに面白い。ともかくだれかといっしょに騒ぎたくなる。はじめてきちんと体感したハロウィンは、おもちゃ箱をひっくり返したような"Treat"にあふれていた。

*1:次回は10月の最終週までお預けのよう。