怖い話とおせんべい
あまりに寒いので、家に引きこもって、おやつを食べ食べ読書ばかりしている。
今のお供は、”三方六”のバウムクーヘン*1。しっとりしているけどみちっとしている、不思議な食感で、まわりに施されているチョコレートアイシングまですべてがおいしい!
今、初めて公式サイトを開いて、そのカロリーに一瞬ひるんだけれど、1切れはそんなにないし……。うん、大丈夫なはずである。
朝はそれでも10時頃にきちんと目覚め、1枚しか残っていなかったパンをトーストし、恋人に目玉焼きを、自分用にはスクランブルエッグを作り、これまた3枚だけ残っていたベーコンを焼いて朝ごはんにした。
おなかが満たされたところで、昨夜、話の概要を伝えていたら、ふたりしてあまりに怖くなり、結果的に寝ながら見ることができなかった映画のDVDにようやく挑む。
うーん、子どもの頃、家族で観たときはそんなに思わなかったのだけれど、大人になって観ると意外に怖かった。おおまかなストーリーは覚えているというのに。物語に救いがないのに弱いのは、きっと、子どもより大人の方なのだと思う。
ところで、怖い話を読んだり観たりするときに、わたしはなぜか無性におせんべいが食べたくなる。これはおそらく、子どもの頃に読んだ本の影響だ。
ちっともタイトルが思い出せないのだけれど、たしか『ズッコケ三人組』と同じ子供向けのレーベルから出ていて、いとこが夏休みにおばあちゃんちに集まって大騒ぎ……という内容だった。その中では一番年上の6年生のお姉ちゃんがしきって、みんなでクッキー作りに失敗したり、と、たしかそんな話。
その中に、布団が敷かれた神棚のある部屋で、みんなで怖い話をするくだりがあった。怪談の内容は、これまたちっとも思い出せないのだけれど、そこでボリボリとおせんべいを齧っている子がいたのだけは、くっきりと覚えている。
あれ、なんていう本だったのかなあ……。
映画が終わると、まだお昼だった。ホラー映画を観た後にシャワーを浴びる、という悪趣味なことをし、土曜日に続いて洗濯物を回し、昨夜いれた紅茶でだらだらとお茶をしている日曜日の午後。
読書ばかりが捗って、なんだかのどかで眠ってしまいそうだ。基本的には、どこかに遊びに行きたいと言い出すタイプなのだけれど、冬の寒い日に、ベッドから出なくてよいのは、こんな日には、遊びまわる以上のごほうびに思える。