鯛茶漬けは嵐山で
というわけで、のんびり京都駅で朝を過ごした後、ようやくお目当ての鯛茶漬け目指して嵐山へ。
駅に着くと、この道? とびっくりするような細い道を、人がどんどん進んでいく。その後ろを辿っていくと急に道が開けて、右手に短い列が見えた。HANANA*1というお店。
人力車のお兄さんたちが、お店の前を通るたびに「こちらは有名な鯛茶漬け屋さんで、こうしてお昼時には行列ができるんですよー」と言って去っていく。
短いと思ったのは、外に出ている列が全体の半分くらいだったせいで、暖簾をくぐってからもう少し列が続いている。暖簾をくぐるとベンチがあるし、日陰になるので、待つのはさほど苦ではなかった。
外で待つのが長いと、さすがにこの時期は熱中症になりそう。わたしはあんまり好きじゃないのだけれど、日傘と扇子を持っていてよかったな、と何度も思う。
30分ほど待って、店内へ。
入ってみて、早速びっくりする。店内はかなりゆったりした席配置になっていて、たぶん東京なら1.5倍の席を設けるのでは……というスペース感。変な話だけれど、「京都に来たのだなあ」とその瞬間にしみじみ実感した。
鯛茶漬けは、きれいな御膳で出てくる。
それぞれは小皿に載っているのだけれど、ごはんがおひつで出てくるので、かなりのボリューム。お野菜がものすごくおいしかった。五臓六腑に染みわたる薄味に歓喜。
たっぷりの香の物も、すっとした味で変なしょっぱさがない。お漬物好きなら、これだけでごはんが進んでしまいそう。
最初の一杯は、たっぷり胡麻がまぶされたタレは控えめにかけ、薄造りと白いごはんといっしょに食べて、お刺身定食気分を味わい、次にじっくりタレに浸かったものを漬け丼のようにして二杯目を。
ごはんは、あくまで軽くよそうのがキモだと思う。お茶碗に六分目くらい。そうじゃないと、野菜にボリュームがあるので、なかなかお茶漬けまで辿り着けない気がする。
この上に、更にすり胡麻をたっぷりと載せることもできて、好みの味にアレンジできるのも楽しい。
わたしは、ちょっと追加した方が好きだった。香りが立って、風味が増す気がして。
昔から鯛のお刺身は好きだったけれど、こういう食べ方は地元ではしなかったので、何度食べても新鮮に感じる。
もともと漬けが好きなので、わたしはいちばんこの段階が好きかも、と思いながら二杯目をたいらげ、三杯目でようやく念願の鯛茶漬けを作る。
先ほどまでより更に、気持ち少な目のごはんに、数枚お刺身をのっけて、タレもしっかりめに流し入れる。熱々の煎茶をたっぷりかけて、最後にちょっとだけわさびを落として。
うーーーーーーーーーーーーーーーーん!
やっぱりお茶漬けがいちばんかも、とすぐに宗旨替えしたくなる味。
やわらかいお刺身にすぐに火が通って、それがほろほろとかきこむたびに崩れていく。こんな贅沢なお茶漬けを食べていいのかしら、と罪深い気持ちになるのは、味もだし、店内のしごくゆったりした雰囲気の相乗効果だと思う。
大きな窓からはまっすぐ生えた緑が目に鮮やかで、最後の一杯を何で食べるか思案しているときにようやく、あ、竹林だ、と気づいた。
悩んだ末に、初志貫徹で、最後の一杯はお茶漬けにすることに。
ちなみに、ごはんはおかわりできると聞いて意気込んでいたのだけれど、ちっともそこまで辿り着ける気配がなかった。お茶漬けを2杯もすすると、かなりおなかがいっぱいになる。当たり前か。
もうこれ以上、何も入らない……とお茶のおかわりをお願いしたら、熱いお茶と共にデザートが出て来た。
これがほんとうにとろける口当たりで!
入らない入らないと言いながら、するする完食してしまう。和菓子はあまり得意じゃないのだけれど、とても美味しかった。
あんまりのんびりしているのもなあ、と思い、その後はするっと席を立ったのだけれど、お昼の一時前という時間のせいか、お店を出るとさっき並んでいたときの比ではない行列ができていた。
子どもの頃、祖父母と食事に行くと決まって、お刺身が2種類出てきて、それがはまちと鯛だった。はまちは妹の好物で、鯛はわたしの好物。
当時、たくさん食べ過ぎたせいか、それとも東京だと地元ほどおいしい鯛をなかなか気軽には食べられないせいか、上京してからは「ふつうに好きなネタ」に成り下がっていたのだけれど、十年ぶりに、「一番好きなお刺身」に鯛が返り咲いた京都のごちそうだった。
腹ごしらえをして並ぶ価値がある三杯だったなぁ。普通の土日であれば、予約できる日もあるみたいなので、いつかまたふらりと食べに行こう。
ごちそうさまでした。
コーヒ、クリームソーダ、そしてレモンパイ
この間、京都まで鯛茶漬けを食べに出かけた。
もうちょっと他に書きようがある気がするのだけれど、実際のところ、もともと決まっていた予定は「京都で鯛茶漬けを食べる」だけだったので、それ以外にあの旅行の正確な記録のしようがない。
もともとは、大阪旅行の予定で、でも3連休ずっと大阪というのももったいないかなぁという理由で、京都までふらりと遊びに行くことになったのだ。
しかも、マイルで飛行機を取った後にバタバタと決まったので、大阪から京都に入るというちょっとした無駄手間までかけて。移動に関していうと、それが長距離であればあるほど苦にならないというのは、あってよかったと思う共通点のひとつかもしれない。
マイルで取った上に、クラスJだったので、今更新幹線に変えるという選択肢はなく。
そもそもせっかくなら、と行きはかなり早い便を取っていたので、いっそのこといちばん元気な(たぶん)初日に大移動をしようということに。
夏休みだ! と浮かれて大きな予定を立てるのは久しぶりで、その時点で既に心愉しい。
もっとも、当日の朝は大わらわだった。
働きづめの金曜日の夜、ぐったりと泥のように眠って翌朝、早起きする作戦がこんなときの常でまったく眠れず。だいたい、わたしは遠足の前の日にはぐずぐずと眠れずに起きている子どもだったのだ。
それならいっそ起きていて飛行機の中で寝よう、と思った3時過ぎに結局すっと眠ってしまい、数時間で起きてあわてて空港へ向かった。
久しぶりにターミナルに着いて走ったなあ。あとちょっと躊躇していれば乗り過ごしていたので、席に着いたときにはぐったりしていた。
とはいえ、窓際を譲ってもらった効果もあり、いよいよ旅行気分が高まってくる。楽しい用事で飛行機に乗るのは、ずいぶん久しぶりだと気付く。
すっかり汗が引いたあたりで、あたたかいコンソメスープをもらい、ブランケットを顎までかぶって、しばし爆睡。音楽も聞かず、本も読まず。でも、そもそもこの空の旅はあっという間なのだった。
ふだん飛行機で大阪に行くことなんてほぼないので、なんだか別の場所に行くみたいで面白い。
伊丹空港に降り立っても、まだ9時前。空はピカピカで、人のいない空港は田舎の夏休みの匂いがする。
色々ルートはあったけれどここは楽ちん移動を徹底すべく、空港から京都駅までのリムジンバスのチケットを買った。電車より少し時間はかかるようだけれど、眠っていけるし、バスの窓から見る風景が懐かしくて悪くない。
このあたりで、「これってしかし、ほぼ水曜どうでしょうでは」という感想がお互いの口をついて出る。
ラッキーなことに並んで座れたので、またしばしまったりと窓を眺めるタイムに突入。車窓からは、すぐに太陽の塔が見えた。はじめて見る気がする本物が、のんびりとしたスピードで見切れていく。
この像を見たことで、ほんとうに特に予定のなかった京都旅行は、少し性格を変えることに。「森見さん作品の聖地巡礼っぽいことをしたいです」と、わたしが突如思いついたのだった。
どう考えても、木屋町や鴨川のあたりをめぐるべきなのはわかりつつ、今日めざす鯛茶漬け屋さんが嵐山だと聞いて、すぐに計画を変更する。
「竹林を見に行きます」
あのエッセイ(?)が、とても好きなのだ。歯ごたえのあるケーキと、机上の竹林と、なかなか出てこない美女。それに、うだるような暑さを思うと、竹林というのはこの季節の京都で唯一の目指すべき場所に思えた。
合意を得られたところでまた少し睡眠。うたたねをして目覚めたら、もう京都駅だった。
この駅! 妙に近代的なこの駅がなんだかファンタジックで、ここに来る度に、「外国人が期待する日本」が京都には凝縮されているなあ、と思う。
京都駅の向かい側でバスからは降ろされるので、とりあえず大通りを渡って、駅へ。10時を少し過ぎたところで、お店はどれもしっかり開いている。
日焼け止めだけ買ってすぐに嵐山に向かおうかなと思ったけれど、あまりにも空腹でとりあえずこちらで何か食べていくことにした。
ごはんを食べに行くのに腹ごしらえというのも妙な話なものの、並ぶかもしれないことを考えると丸腰で行くのも不安かな、と。お昼時分には、ずいぶんと並ぶみたいなので。
いろいろと京都らしいお店があるので迷いつつ、最近、喫茶店が気になっているので、朝ごはんはイノダコーヒでとることに。
まわりはモーニングを頼んでいる人ばかりの中、ショーケースで一目ぼれしたレモンパイと、朝とはいえもう暑いくらいだったのでアイスコーヒー、そして喫茶店の花形、クリームソーダ! という欲望のままのラインナップをオーダー。
朝から完全に喫茶メニューで、むしろ喫茶店の中で浮いている。
隣には新聞を読む年配の女性が座っていたり、がやがやした京都駅の中で、明るいけれどどこか落ち着いた雰囲気だ。
まずは、アイスコーヒーが到着。
汗をかき始めた背の高いグラスにたっぷり入っている。オーダーの際に、「ミルクとシロップはこちらでお入れしてもいいですか?」と訊かれて、ミルクだけ断ったのだけれど、飲んでいるうちに冷えてきたので、入れてもらってもよかったかなあ。
給食の副作用で、わたしは暑いときに牛乳が飲めない体になってしまったので、少しでも汗をかいているとコーヒーに入っている牛乳さえ嫌になってしまう。
ほんとうはミルクとシロップを両方入れた方がおいしいらしい、というのは今調べて知った。次はもう少し涼しい季節に行って、ミルクも断らないで飲んでみよう。
氷が入っているのにぜんぜん味が薄まらず、でも飲み始めがぐっと濃いわけでもなく……なんだかふしぎなアイスコーヒーだった。とてもおいしかったのに、旅の始めなのでコーヒー豆を買えなかったのがちょっと残念。
それでなくても、ふだんからできるだけ少ない荷物で生きていきたいと思っているわたしにしては、法外な大荷物で移動していたのだ。
しばらく待っていると、クリームソーダとレモンパイがいっしょにやってきた。
レモンパイはたっぷりとしたサイズなので、2人で分けるくらいがちょうどいいかもしれない。
とても端正でクラシックなレモンパイ。こんもりしたメレンゲの下に、レモン風味のカスタードクリームがふんわりとつまっている。
しっかり酸味はあるのに、尖ったところの一切ない味で、メレンゲの上につけられた焼き目もぎゅっと味が詰まっていておいしい。しゅわしゅわと一口食べるたびに口の中で溶けるのに、満足感がある。
そしてクリームソーダも、とてもとてもクラシックな佇まい。いろんな色のソーダに浮かべたフロートの方が甘すぎなくて好きだけれど、やっぱりこの配色がいちばんテンションが上がる。
イノダコーヒのロゴが赤なのも、そこに花を添えている感じ。
数年ぶりのクリームソーダは、ノスタルジィをそのまま飲み込んでいるような味がする。バニラアイスが溶けていくたびに、ゆるりとやわらかい味にソーダが変わっていくのが面白い。
思っていたよりも甘さは抑え目で、その毒々しい色とのギャップに首を捻りながら、わたしは何度も「ひとくちちょうだい」を繰り返した。
ゆっくり時間をかけて腹ごしらえをして、JR山陰本線を目指し、広い京都駅の中を練り歩く。
あたりには我々と同じように、今日、夏休みを始めたような人々があふれていて、人ごみはそう得意ではないなりに、その浮かれた空気に気分が高揚してきた。
ホームに積み上げられた大きな荷物も、子どもを呼ぶお母さんの高い声も、自分も夏休みだととてもたのしい。
ホームに着いた時には、11時までもう少しという頃合いだった。電車に乗っている時間は15分もないらしいので、着いたらすぐにお昼ごはんということになる。これなら少し並んでもいいな、と思いながら短い電車に乗り込む。
というわけで、さて、いざ嵐山へ。
Neverland in the theater
お昼ごはんは、久しぶりの家パスタ。昨夜、福岡に行ったときに買って、ずっと冷凍していた明太子の瓶を解凍しておいたので、それを混ぜるだけのかんたんな一皿。
福太郎*1さんのTHE MENTAIシリーズ。
ころんとした瓶も、ラベルもすべてがおしゃれで、とてもかわいい。三瓶買って、いちばんスタンダードなものだけ、買った直後に食べきって、あまえびの入ったこちらとチーズの入ったもう一瓶はどちらもすぐに冷凍して、すっかり忘れていた。
たっぷりのお湯で茹でたパスタに、軽く塩揉みしただけのたくさんの水菜とあわせて、最後に罪の意識を消してマヨネーズをかけて、なんともジャンクなお昼ごはん。
パスタを茹でている間は、キッチンとリビングを行き来して本を読む。煮込み料理のときみたいにのんびりは読めないとわかっているのに、なぜか大きなお鍋でお湯を沸かすと俄然、小説が読みたくなるのだからふしぎだ。
茹ですぎないように注意して、ちょうどキリのいいところで推理小説を切り上げる。
食べ終わったら、そそくさと後片付けをして、残りの章を読破した。シンクの掃除もさっとしたし、朝のうちに回した洗濯物もとっくに乾きつつあるしでのんびりした午後。
30分ほどで読み終わったのは、こちら。
ほしかった装丁ではなかったのだけれど、昨日の嵐にどうしても今すぐ読みたくなってしまい、妥協して買ってきた。
大筋は記憶しているので、どきどきを楽しむというよりも、古い映画を観ているようにクラシックな気持ちに。でも、お話の途中、さほど重要ではない描写でちょうど考えていたことが最後に種明かしされたときに、ばちりと合っていてそれにはすごくおどろいた。
大きなネタバレにはならないと思うので記録しておくと、この物語には女優が2人出てくる。その仕事の説明のところで、「キャストに変わってフライングをする」というような描写があった。
特に意味もなく、そのときわたしは先日観たばかりの『ピーター・パン』を思い出したわけなのだけれど、それがするりとまあ正解だったわけだ。
こういうことはままある。そのとき見た何かが別の何かで出てくる、というのはそれでも毎回、肌が粟立つほど面白い。
それは単にわたしがミーハーなせいだという場合も多々あるのだけれど、一見、ものすごく遠いもののつもりで選んだ2つがつながっていると、やっぱり自分の好きなものにはなにか共通するものがあるんだ、と思って納得したりする。
『ピーター・パン』は、家族連れに恐縮しながら、前から2列目のどセンターで観た。びっくりするほどいい席。これは、シングル観劇の最大のメリットだよなあ、と思う。
ここ数年、ほぼ大人しかいない演劇しか見てこなかったので、まず劇場のふんいきがとても新鮮。ちょっとしたテーマパークみたいだ。でも、劇が始まるとすっと静かになって、ちょっとびっくりするくらい快適な観劇環境。
そしてなんと約30分(!)で一度目の休憩があり、なんとなく外に出てジャンクな色をしたドーナツをかじった。
6年ぶりにカムバックしたという神田沙也加嬢のウェンディと、宮澤佐江ちゃんのタイガー・リリーがお目当てだったので、この幕間でやっとピーター・パン役が13歳(!)ということを知る。
ものすごく伸びやかな歌い方で癖のないピーター・パン像に、なんだか納得。
沙也加ちゃんが30でウェンディをやるというのは特に驚かなかったけれど、お相手役とそんな年齢差だっというのはちょっとびっくりした。でも、それを感じたのは最後の場面だけだったのに、またびっくり。
みんなはアナを思い出すのだろうなと思いながら、わたしは数か所、ポニーのことを思い出した。あの音符が跳ねるような台詞の言い方が、ほんとうに好き。それにしても、近くで見ても肌が真っ白でめちゃくちゃきれいで、どうなっているんだろう……。
佐江ちゃんは、かなりディズニーのイメージが強いタイガー・リリーだった。そもそもあの役、あんまり喋らないしなあ。とりあえず、めちゃくちゃ似合っていたのはたしか。キレのいいダンスシーンが多かったので、結局、AKB時代に見られなかったKの演目を観た気分に少しだけなれて、しみじみうれしかった。
最後、幕が下りるときにずっとかがんで、最後まで客席と視線を合わせて手を振り続けてくれて、最後はぜったいに目があったと思う! と思わせて帰してくれるところが、さすが元・アイドルだなあ、と。
でも、思わずぶわっと涙腺がゆるんだのは、1mくらいの距離で見たお目当て二人のキラキラ感にではなく、カーテンコールで出て来たピーター・パンが、ものすごくきゅっと唇を結んで、意を決したように舞台の床を蹴り、客席に向かって飛んできたときの多幸感にだった。
そうだった、この舞台にはそういう演出があったんだっけ、と地元で小さいときに見た当時の舞台を思い出す。
ティンカー・ベルの金色の粉を振りまきながら、二度・三度と真上を舞うのだけれど、口を開けてそれを見てしまう喜びを、二十年ぶりくらいに追体験した。
思えば、多くの子どもと同じように、わたしの舞台の原体験も、この小説やディズニー映画で慣れ親しんだお話だった。
なんとなくだけれど、小さい頃に『アニー』で舞台をはじめて観た子は、「自分でもやってみたい」と思って、『ピーター・パン』がはじめてだった子は、「またこの夢を観たい」と思うようになるんじゃないかな、と思う。
(ほとんどの場合)大人になっても、ピーター・パンにはなれない。でも、ピーター・パンに魔法のお裾分けをしてもらうことはできる。
舞台にいる人に、ひと時だけでも魔法をかけてほしくて、わたしは今もお芝居を観に行っているのだと思う。わたしには劇場といういつでも行けるネバーランドがあるから、いつまでも子どもでなくてもいいのだ。
そんなことを考えながら劇場を出て、今かけられた魔法の反芻は夜までとっておくことにして、当たり前の大人の顔で暮れていく有楽町を歩いた。
Remedy
7月最後の日曜日。一休みの休日。今日はくもり空。
週半ばから恋人が体調を崩していたのもあって、昨日は静かな土曜日を過ごした。わたしもこの数週間の激動ですっかりくたくただったので、元々ひきこもるつもりだったのに、「せっかくの休みなのに」ととても残念そう。
朝がいちばん体調がいいということで早起きをして、シャワーを浴びる。
朝ごはんはサンドイッチ。いつも行くパン屋さんに、耳なしの10枚切り食パンが売っているのにはじめて気づいたので、子どものときに食べていたオーソドックスなものを作る。
バターをしっかりぬったパンに、たまごを茹でてマヨネーズと塩コショウで味付けしたものと、ハムときゅうりをスライスしてはさんだだけのものと、その両方をはさんだものの3種類。
しみじみおいしい。薄くてやわらかなパンでつくるサンドイッチも、やっぱり好きだなあ。
ゲームをしたり、本を読んだり、お昼からワインを飲んだり。しばらく自堕落な時間を過ごす。ワインのおともに、冷蔵庫で眠っていたベーコンを焼いてみた。
さすがにそろそろ食べなければ…という分厚いベーコン。ふだんたまご料理のお供としては、薄くてかりかりに焼いたものが好きなので、週末にお酒を飲むときに食べようと思って寝かせていたもの。
読んでいた本の中で、やたらとお肉とワインを楽しむ描写が出てきて、これは今日食べるべきだなと思ったのだ。
お昼前後から激しい雨が降り始めて、家の中に閉じ込められているのもなんとなく気分にあった。わたしは特に予定がない雨の休日がすごく好き。不謹慎だけれど、嵐の中、閉じ込められているようで家にいることが急にアドベンチャーになる。
これはまるでキャンプみたいだ、と思い、お皿ではなくアルミホイルを取り出して、いそいそとワインのお供を作り始めた。
分厚くスライスしたベーコンと、カマンベールチーズに黒コショウを振って、じっくりオーブンで焼くだけ。
ベーコンはもちろん、少し冷えてしまっても、ちっともかたくならないチーズがおいしかった。
キャンプなんて子どものときにして以来だし、今となってはグランピングじゃなければもうぜったいできない気がするけれど、キャンプっぽいことはずっと好きだし心楽しい。
子どもの頃に繰り返し繰り返し読んだこの本のせいか、わたしはキャンプにひどく偏ったあこがれを持っていた。そして、その反動か、実際に「はじめてのキャンプ」をしたら、急激にキャンプ熱は薄れてしまった。
夕方、外に出ると表は思いのほか、強い雨。傘をさしていても、足元はびしょびしょ。
よく奇妙だ、と指摘されるのだけれど、夏の雨の日にはサンダルを履くことにしている。どうせ濡れるのだから、変にパンプスを履いたりして中がぐじぐじになるよりも、あっさりびしょびしょになって、その傍から乾いていくサンダルの方が理に適っている気がして。
恋人の要望の「ドロリッチみたいなもの」は新発売されていたまさにドロリッチが見つかり、2フレーバー出ていたので悩むこともなく、両方をレジに持って行ってお会計する。
こういうとき、わたしにはしっかりと父方の血が流れているなあ、と思う。大きな出費でない場合は、「悩むくらいなら両方買っていき」という妙な思い切りのよさが。
自分のためにはオレンジ風味のカフェラテを買い、雨なのに(雨だからこそ?)これから引き続き家にひきこもって読むための新しい本が必要だ、とたくさん本も買い込んで帰宅。
緑が多い道を選んで歩くと、こんなどしゃぶりの日は、ほんとうに気持ちがいい。雨にぬれた緑と土の匂いが、わたしはほんとうに好きだ。
一時期、DemeterのDirtという香水が話題になったときには、いつかぜったいに欲しいと思っていたのに、今まで忘れてしまっていた。
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夜、嵐の別荘で起こる殺人事件の本を読み始める。事件が起きる前に結局、早々と就寝。
そして日曜日。今日は今日とて、家の中から覗くと曇天が広がっている。お話の中では事件が起き、2人の被害者が生まれ、探偵役に収まった2人がかぎりなくイングリッシュな朝ごはんを胃に収めている。
読んでいると、こちらもなにかちょっとしたものが食べたくなって、もう少しキャンプごっこを続けるべく、マシュマロを焼いたりした。
キャンプといえば、スヌーピー。そして、スヌーピーのキャンプといえば、焼きマシュマロ! 串がないので、ビスケットの上にチョコをひとかけのせ、その上にマシュマロをのせてオーブンで焼く。
大き過ぎて、半分に割いて乗せたのに、焼きあがったらすっかりマシュマロでビスケットがかくれていた。
だいぶ体調が戻ってきたらしい恋人は、自分で朝からお素麺を茹でて食べ、早々とゲームのコントローラーを握っている。風邪をひいたらゲームをしていいというルールでもあるみたいに。
いつのまにか、日曜日も残り半分だ。
眠ってばかりの日曜日
日曜日。呆れるほどのんびりした。
ちょうど土曜日が終わる瞬間に、昨日買ったばかりの『笑わない数学者』を読み終わり、すっきりした気持ちで日曜日を迎える。
最近、本を読む時間を増やそうと思って、通勤時間にちょくちょく細切れに読書をする習慣を作ろうとしていたのだけれど、宵越しのミステリーを持たないというのは、やっぱりとてもさわやかだ。
このラインの装丁で、着々とS&Mシリーズが集まってきてうれしい。どの形態・装丁でも持っていないのはシリーズ中、『今はもうない』だけかな? きっと近いうちに探して買うだろう。
上に載っているしおりが、昨日書いていた『毎日は笑わない工学博士たち』に挟まっていた「かわいいしおり」。
よく考えれば、ちっとも意識していなかったけれど、今週末は表裏のタイトル2冊を並行で読んでいたんだなあ。森作品に関して言えば、小説の方が圧倒的に読み終わるスピードが速い。エッセイは注釈天国だからかしら。
恋人は結局、かなり深い時間までリビングのTVでゲームをしていたようで、気づいたらどちらもソファーで眠っていた。昨夜の自分の心境を覚えていないけれども、洗ったシーツを敷き直すのがめんどくさかったのかも。
その証拠に、6時頃、クーラーを消して書斎(ここにもベッドがある)に移動して、なめらかに二度寝。
それでもそんなに眠っていられなくて、9時には起床した。
顔を洗って歯を磨いて、お水を1杯。眠っていた頭が覚醒し始めたので、昨日に引き続きラジオ体操をして体も起こす。最近の日本で、ラジオ体操してるのって、もはや子どもより大人の方が多いのでは……。
ラジオ体操をした後は、クーラー三昧だった昨日より少し涼しい気がして、せっせと換気。
朝ごはんはチーズトーストとさくらんぼ、それからコーンスープという簡潔なもの。桃はまだ十分に熟れてなくて食べられなかった。せっかく買ったアロエヨーグルトは存在を失念。
ごはんを食べて、特にしなければならないこともなかったので、また本を読む。映像化の声も聞こえない頃に装丁に惹かれて読んで以来の、古典部シリーズ。
ハードカバーで読むのは、はじめてだ。
冒頭でいきなり、主人公が焼きそばを作っていて、ちょっとうれしくなる。
しかし、わわわ。まさかこんな苦い読後感になるとは……。今回はそれぞれのメンバーの過去が明かされる短編や、具体的なそれぞれの将来の話がされる短編がぽんぽん入っている。
高校生のときの「今本気にならなきゃ、<大人の自分>が思いのほかすぐにやってきてしまう」という焦りのような気持ちを、久しぶりに思い出した。もちろん、ほわっと気持ちがあたたかくなって終わる短編もあったけれど。
書斎で1冊本を読み終えた後、弱い風を感じながらまた一眠り。
12時頃にまた起き上がって、リビングを片付ける。アイスを買いに行って、クーラーをつけて、結局、映画館に行かず仕舞いだった『モアナ』を観ることに。
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海のアニメーションがほんとにほんとに気持ちよくて。お昼ごはんの準備をしながら観たので、流し見だけれど夏の間にもう1回みたいなあ。雑な感想だと、ポカホンタス+リトルマーメイドという印象。
お昼ごはんは、昨日仕込んでおいた豚の生姜焼きを焼いて、とうふとわかめのおみそしるといっしょに食べる、いたって定食ちっくなラインナップ。
そして、その後またリビングのソファーで本を読みながら、うつらうつらと眠ってしまった。なんだか今日は眠ってばかりいる。
再び目が覚めたときには、カーテンの外の空はすっかり暗くなっていて、カーテンをしめながら、ようやく本格的に起きることに。ほんとうに悪い日曜日。なんにもしてないし、食っちゃ寝のお手本のよう。
まだ熟れてなかった桃を、どうにかおいしく食べられないかということで作られたスムージーのご相伴にあずかる。ミルクを凍らせて作った氷まで入っていて、夢のようにおいしい。
ようやく心底すっきりして、ここ1か月くらいさすようになった目薬をおともに、もう1冊本を読み始める。
目薬はスライムのやつを探しに行って、ちっとも見つからなかったのでなつかしのロートCキューブを買って帰ったのがきっかけで、ちょくちょく使っている。
『SMAP×SMAP』の提供がロートだったから、目薬といえばこれだったなあ。コンタクトを付け始めてから、スースーするのが苦手になったので、ノーマルなものを買う。
本は、あいかわらず森ミステリィ。手持ちのS&Mシリーズを再読破してしまったので、Vシリーズを。『笑わない数学者』が館ミステリィだったので、非現実的な舞台でのお話が休日の読書っぽいな、と思い、豪華客船で事件が起こるものを選んだ。
晩ごはんは、白菜と豚肉のミルフィーユ鍋、しらす、納豆、おつけもの、という簡単なもの。残ったごはんは、明日の朝ごはん用におにぎりに。
作中では、船のレストランで紫子さんたちがパスタやらピザやらを食べていて、濃い味がちょっとうらやましくなる。
この週末は、ほとんど家にいた。来週末からは秋までずっとほとんど毎週末、既に予定が入っているので、寝だめをしたみたいな2日間をきっとなつかしく思い出すだろう。次、こんなにのんびりできる週末は8月かなあ。
適度にがんばろう。適度にね。
7年前の夏への扉
6月の最後の日は、品川へ。
この日の品川には思い出があるので、ここ数年、できるだけ仕事をさくっと切り上げてこの街へ行くことにしている。
今年も上手い具合に都合がついたのをいいことに、早々と残業をやめて電車に乗った。結果、むしろ、ちょっと早めに出てしまい、合流の連絡がかかるまで、まだまだだいぶ時間がかかりそう…ということで、軽く腹ごしらえをすることに。
というわけで、三田へ。ちょうど金曜日だったせいか、20時を超えたオフィス街よりの駅は出口を出てもなんだかひっそりしている。あ、今から思うと、あの日はプレミアムフライデーだったから?
駅構内で結構歩き、なんとかA9出口から出て、不安になるような人通りの少ない大通りを渡る。その後は、どんどんどんどん路地に入っていく道順。
小さな洋食屋さんで何かの会が催されているのを見たり、なんだかとってもふしぎな雰囲気のバー(?)を横目に見たりしながら、ともかくずんずん歩くと急に明るい看板が見えて、見上げると2Fに探していたお店があった。
MUNCH'S BURGER SHACKというハンバーガーショップ。
お店はとてもカジュアルな雰囲気で、昼間みたいに明るい。ぱきっと何もかもが照らされているので、ちょっと目がしばしばするくらい。
すごーくポップコーンシュリンプが食べたかったのだけれど、この後、たぶんお酒を飲むだろうしそのときにも何かつまむだろうなと理性を働かせて、ハンバーガーだけをオーダー。
マッシュルームバーガーと最後まで迷って、初志貫徹でベーコンチーズバーガーにした。久しぶりに食べるグルメバーガー。お値段もなかなかセレブ。
でもたしかにおいしかったー。
ハンバーガーを食べているというよりはステーキサンドを食べているみたいにお肉に存在感があるのがふしぎ。付け合せのポテトが少なく見えるし実際少ないのだけれど、ハンバーガー自体がともかく食べごたえがあるので、個人的にはこれくらいでちょうどよかった。
おなかがいっぱいになったので、その後はご機嫌でまた電車に乗って、少し早いかなと思いつつ、品川へ。
この時計を見ると品川だなあと思うので、はじめて写真も撮ってみた。
これ、古典的なミステリだといかにもアリバイトリックに使わせそうな行為だな、なんて思いながら。
品川駅には人がたくさんいて、安心する。人が通っては去っていく駅。
明日から7月だというわくわくと、2017年の上半期が終わっていくということへのほんの少しの焦燥感とを持て余しながら、ぷらぷらとアトレで時間をつぶしていたら連絡が来て、高輪口へ。
数年前と同じ場所で待っていた横顔に声をかけ、もうだいぶ飲んだ相手と、小腹を満たしてしまったわたしとの落としどころとして、やけにぴかぴかと目についたアンナミラーズでパイを食べることにした。
そういえば、アンナミラーズに入るのははじめてだ。いまだに「東京でするはじめてなこと」がいっぱいあるなあ。
お店に辿り着いた時点でもう22時を過ぎていたというのに、明るいパイ屋さんは大盛況。しばらく待ったのだと思う。でも、喋っていたらあっという間。お互い仕事の話もしたりするのが、なんだかふしぎな感じ。
パイとカフェオレを少しずつ胃に収めながら、この数年間の答え合わせをするように、まっすぐ向き合って話していた。
2年前くらいまでは正確な年数を思い浮かべながら「この数年」と言っていたけれど、今年は頭の中に正解がないまま「この数年」と思っている。それだけの月日、と考えるとますますくらくらしてしまう。
エスカレーターではなく、エレベーターを使って、上から下への移動をしながら思う。この数年間、いつもここから、夏が始まっている。
人生のいろんなことが加速度的に好転し始めたのも、この街で6月を終えて7月が生まれるのを見た朝だったなあ、と思う。飛行機に遅れそうで、真っ白い朝の中をヒールで走った。
ホリデイといえばやっぱり夏で、だから大型の夏休みがなくなった今でも、人生の「いいこと」はぜんぶぜんぶ夏につまっていると思っている。暑いのは嫌だけれど、季節はずっと夏であってほしいくらい。
この街のエレベーターには、7年前から、わたしの夏への扉があるみたいだ。
いつも1つあまる
のんびりした一日。
早々と晩ごはんまで食べ終わって、明日飲もうと思って仕込んだアイスティーの様子見をしたりしている。
わたしはあんまり紅茶に詳しくないので、こういうお花の入った紅茶って、単純にテンションが上がるのでとても好き。
お花以外にもドライフルーツのパパイヤが入ったりして、南国気分のフレーバーらしい、ルピシアのGRENADAというもの。青い花って自分で買うことはないけれど、こうして紅茶に入っているといつもきれいだなあと思う。
こちらは夏らしい水出し紅茶セレクションに入っていた1回使い切りサイズのものなので、今度は単品で缶を買ってみようかな。
先の飲んだホワイトサングリア(という名前の紅茶)も、とってもおいしかった。と思って今調べてみたら、あちらにも青い花が入っていた。
このセレクションはパッケージが適度に和で、夏らしくてとても涼やか。
風鈴が欲しくなるデザイン。飲めるのは明日の朝かなあ。朝ごはん用に今年はじめての桃も冷やしてあるので、明日も早く目覚められそう。
桃の季節がやってきたのかー。一年が過ぎていくのはさみしいけれど、桃を食べられるのは単純にうれしい。もう15年くらい、いちばん好きなフルーツなのは、旬以外ではほぼ食べられないからかもしれない。
すっかりリーズナブルなお値段になっているのをスーパーで見つけて、思わずうれしくなった。
お昼ごはんは、土曜日なので焼きそばに。といっても、わたしはお刺身にするつもりだったので、リクエストを受けての変更である。ソースものって、言われると食べたくなる。
そしていざ作って食べてみると、たしかにこれ以外は考えられないくらい怠惰な土曜日のお昼にばっちり合ったメニューなのだった。
最近、もやしと豚肉だけのシンプルなものばかり作っていたので、野菜をたっぷり入れて作るのが新鮮で面白く。
最初に少しだけ豚肉を焼き、そこにがーっと千切りにしたピーマンとたまねぎとキャベツを入れて炒め、最後にもやしを追加。かなりのボリュームがあった野菜たちが、火が通るにつれどんどんくったりしていくので、その水分で麺を蒸しつつ焼く。
ソースは最初麺の上だけに散らして、炒めていくうちに全体と混ぜあわせるのが、味があぼやけなくて好き。
しっかり味が混ざったらしばらく強火で放置して、屋台の焼きそばみたいにかりっと焦げ目をつける。
その間に隣の小さなフライパンで目玉焼きを作って、最後にそれをのっけてぱぱっと黒こしょうを散らして完成。まあ、だいたい最後に目玉焼きがのればこういうものはおいしい。
もやしは一人一袋使ってもいいけれど、今日はそんなにボリュームもいらなかったので二人で一袋にしておいた。
半熟の目玉焼きは、うっかり割ってしまわないように、どの段階で割るか考えながら食べる。最初は焼きそばだけ食べて、次に白身といっしょに食べ、半分くらい食べ進んだところで満を持して黄身を割るのがいちばん好き。
なので、半熟だけれどかんたんにこぼれない固さに仕上げられると、いい日だなあと思う。今日も半熟具合は、なかなかっだった。
お昼を食べた後は、もう一度洗濯をして、今度はシーツなどの大物を片付ける。本はちっとも読み進められなくて、なんだかだらだら。
先週、洗面所の電球を交換したと思ったら、今週はお手洗いの電気が切れたのでようやく交換したり。木曜日に切れて以来、ほぼ家にいないしいいかな……と先送りにしていたのですっきりした。
先週入れ替えたばかりのウォーターサーバーの水はまだたっぷり残っているので、様子見。
早めに食べよう晩ごはんキャンペーンをするべく、ささっとできるおそうめんを6時くらいから準備し始める。揖保乃糸を2束。
わたしはあんまりおそうめんが得意じゃないので、自分のために独立した副菜も作る。無限ピーマン(ほんとうに無限に食べられる)と、焼きナス。おなかがすいたら茶わん蒸しも食べようと思っていたのだけれど、ぶつぎりトマトを食べたら八分目に。
明日は朝ごはんの用意はもちろん、お昼ごはんも、焼きそばのために開けた豚肉と千切りにしたたまねぎを半分使って、今日のお昼から既にしょうがやきのたれに漬け込んで仕込んでいるので、今夜は軽めに。
食後には、これも今年はじめてのさくらんぼをデザートに食べて満足。
それにしても、実家は4人家族だし、今は2人暮らしだして、焼きそばをしたときには必ずこういうことになる。
世の中って3の倍数の家族の方が多いのかなあ。でも、6人家族なんて稀だろうし……。
もちろん、2人暮らしならもう1袋買えばぴったり3回分になるのだけれど、焼きそばってそんなに短いスパンでものすごく食べたくなるものじゃないのだ。それで、だいたいこの最後の1個を持て余してしまう。
今夏は、ダメにせずに食べきれますように。とりあえず、ソースがなくて作るのがめんどくさくなることを阻止して、冷蔵庫のドアを閉めた。